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●科学技術ニュース●NEDO、「次世代船舶の開発」でアンモニア燃料船のGHG削減とアンモニア燃料の社会実装に向けた環境整備を目指す

2024-05-09 10:10:30 |    ★炭素ニュース★
 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、グリーンイノベーション基金事業の一環として、海上輸送の脱炭素化に必要不可欠な水素やアンモニア、LNGなどを燃料とする次世代船舶の社会実装を目指す「次世代船舶の開発」プロジェクトを進めているが、このたび、同プロジェクトの研究開発項目の一つである「アンモニア燃料船の開発」について、新たに二つのテーマに着手する。

 同テーマでは、アンモニア燃料船の温室効果ガス(GHG)削減効果の向上とアンモニア燃料の社会実装に向けた環境整備を目的とした技術開発を行い、2030年以降のゼロエミッション船の普及をけん引していく。

 同プロジェクトでは、グリーン成長戦略の重点分野のうち「船舶産業」を支援対象としている。

 国際海運からは、年間約7億トンのCO2が排出されており、世界全体のCO2排出量の約2.1%を占めるといわれている(2018年時点)。

 水素やアンモニア、LNGなどを燃料とする次世代船舶の商業運航を実現させれば、海上輸送の脱炭素化に貢献できる。

 一方で、水素やアンモニアを燃料とするエンジンは技術的な課題が多く、世界的にもいまだ実用化されていない。

 このような背景の下、NEDOは国土交通省が策定した「研究開発・社会実装計画」に基づき、このたび同プロジェクトにおいて、新たに2テーマを採択した。<新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)>


研究開発項目:アンモニア燃料船の開発
研究開発内容:アンモニア燃料エンジンの開発
       舶用アンモニア燃料供給体制の構築(バンカリング船開発)

 アンモニア燃料船のGHG削減効果の向上とアンモニア燃料の社会実装に向けた環境整備を目的として、アンモニア燃料エンジン開発におけるN2Oの排出低減対策技術とアンモニアの高感度漏えい検知などの安全対策技術を開発する。

事業名:グリーンイノベーション基金事業/次世代船舶の開発

採択テーマ:アンモニア燃料船搭載のN2Oリアクタ開発
      アンモニア燃料船サプライチェーン構築における周辺機器開発

予算:16億円(NEDO支援規模)
期間:2024年度~2027年度(予定)
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