“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「環境学入門」(青木淳一、一ノ瀬大輔、小林宏充編著/慶應義塾大学出版会)

2024-07-01 09:44:39 |    宇宙・地球



<新刊情報>



書名:環境学入門~法学・経済学・自然科学から学ぶ~

編著:青木淳一、一ノ瀬大輔、小林宏充

発行:慶應義塾大学出版会

 同書は、3つのテーマ、文理の双方から考える環境問題を扱う書。「本書を手に取ったみなさんは、どのような「環境問題」を思い浮かべるでしょうか。「環境」ということばそのものはニュートラルで、対象となるものの周囲を意味しますが、「環境問題」というときの「環境」は、人間を含む生物の周囲を指します。そして、人間の活動が影響を与えている、あるいは、人間の活動に影響を及ぼしている自然や社会の変化が、見過ごすことのできない状況に至ると、それが「環境問題」として人びとに認識されるようになるのです。本書は、20世紀終盤から問題がより顕著にあらわれはじめて、現在も継続している環境問題である、「循環型社会」、「生物多様性」、「気候変動と温暖化対策」をテーマとして、それぞれを法学、経済学、自然科学の観点から解説しています」(同書「はしがき」から)
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「SEを極める50の鉄則<日経文庫版>」(馬場史郎著/日本経済出版)

2024-07-01 09:44:05 |    情報工学



<新刊情報>



書名:SEを極める50の鉄則<日経文庫版>

著者:馬場史郎

発行:日本経済出版(日経文庫)

 同書は、顧客から信頼されるしっかりしたSE(システムズエンジニア)、そしてSEマネジャになるために行動すべき事柄をまとめたものである。「迷ったときの判断基準は顧客が51、企業が49」「独りでぶらっとお客様を訪問する」といった印象的な鉄則が50件、列挙されている。どの鉄則も顧客となる企業や団体の幹部や現場担当者との接し方、強いチームの作り方、プロジェクトのコツ、自分や後輩が成長するカギ、などを具体的に説いており、業種業界を問わず、顧客と共に仕事をするすべてのビジネスパーソンに役立つ内容になっている。2000年4月に発行された原著は日経コンピュータ誌に1997年10月から連載されたコラムをまとめたもので10万部近く売れた。「後輩に手渡したい」という要望が寄せられ、2019年に新装版が出され、さらに今回、日経文庫の一冊として出版された。ロングセラーになったのは実務で役に立つからである。例えば大手金融業のシステム関連会社で役員を務めた元SEはこう振り返る。「SEになった当初、お客様との交渉や設計をいきなり任され、遅れや品質など山積みの問題を乗り切れるのか、自分の設計方針は正しいのか、と日々薄氷を踏む思いだったが、ちょうど連載されていた馬場さんのコラムを拠り所にしてなんとか乗り切れた」。読者はSEに限らない。「営業担当者にとっても大変役に立つ」といった感想もいただいた。(「日経文庫版発刊にあたって」より)
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◆科学技術<テレビ番組情報>◆NHK「サイエンスZERO」/BSフジ「ガリレオX」他

2024-07-01 09:43:20 |    ◆TV番組◆



<テレビ番組情報>




フロンティア NHK BS 毎週火曜日 午後9:00〜午後10:00

7月2日(火)重力波で見えてくるものとは?

 激しい天体現象で放出される時空のゆがみ、重力波。予言したアインシュタインですら検出は無理だと考えていた。ところが2015年の初検出以降、続々と観測され、いま重力波は宇宙の謎を解明する新たな「目」として注目されている。人類はどうやってこの難題に立ち向かい克服したのか、米国や岐阜県の重力波観測施設の現場の様子や研究者の証言からひもとく。

いまからサイエンス BSテレ東 毎週水曜日 午後10時~10時55分

7月3日(水)  汗腺科学 藤田郁尚(マンダム/大阪大学大学院 招へい教授)

 じめじめと暑い日が続くこの時期に、とにかく気になる「不快な汗」。それを抑える最新の“汗腺科学”で世界をリードする化粧品大手・マンダムの藤田郁尚先生が登場。実は、私たちが汗をかく詳しいメカニズムは去年まで分かっていなかった。そんな長年の疑問に答えを出して、汗を抑える“全く新しい”方法の開発に成功したという藤田先生。汗腺を眠らせる!?」驚きの最新デオドラント研究に、加藤浩次が斬り込む。実は、全身で汗をかく動物は人間の他にはほとんどいない!?人類が進化の過程で獲得した、知られざる身体機能「汗」の世界に迫る。そして、ローマ時代から変わっていなかった制汗剤の仕組みに革命を起こした、次世代制汗剤の実力とは!?暑いこの時期に必見!デオドラント研究最前線。

出演:藤田郁尚(マンダム/大阪大学大学院 招へい教授)

司会:加藤浩次、須黒清華

地球ドラマチック  NHK‐Eテレ  毎週土曜日 午後7時~7時45分

7月6日(土) ジュラ紀の怪物!プリオサウルス

 イギリスの海岸に眠っていた1億5000万年前プリオサウルスの化石の発掘現場に密着。骨格を詳しく調べることで、その生態に迫る。発掘された化石は頭の部分だけでも長さが2メートル。研究者によると、全長はおよそ12メートルにもなるはずだという。巨大な怪物は、どのように海を泳ぎ、餌を捕獲していたのか?化石の骨格をもとに、狩りの様子をCGで再現。ジュラ紀を生きた巨大生物の全貌に迫る(イギリス2023年)

新プロジェクトX〜挑戦者たち〜  NHKテレビ  毎週土曜日 午後7時30分~8時15分

7月6日(土) トットちゃんの学校 〜戦時下に貫いた教育の夢〜

 タレント黒柳徹子さんを始め、個性的な卒業生を輩出した小学校「トモエ学園」の物語。太平洋戦争が近づく昭和12年、東京・自由が丘に開校したこの学校には、他校で受け入れを断られた子や差別を受けた子、小児麻痺の子など、事情ある生徒も多く通った。校長・小林宗作には、教育に絶望し、教師を辞した過去があった。ユニークな教育方針を貫いた小林と教師たちの奮闘を、発掘された貴重な資料と証言で振り返る特別編。

MC:有馬嘉男、森 花子

語り:田口 トモロヲ

ガリレオX  BSフジ  毎週日曜日 午前8:28〜9:00(隔週新作)

7月7日(日) 縄文土器はタイムカプセル!? 土器粘土中に圧痕で見つかるタネやムシの謎

 縄文時代はおよそ16,500年前に始まったとされるが、後期旧石器時代と大きく異なるのは、「土器の製作が始まった」という点だ。いわゆる縄文土器だが、実はこの土器には科学的にまだ未探索の領域があった。それは、縄文時代の栽培植物や、貯穀害虫、家屋害虫が、「土器の粘土中に埋もれて、形として残った圧痕」だ。土器圧痕の発見は、私たちの歴史観の変革にも繋がる大きなもので、タネの圧痕は、イネやダイズの伝来時期や、栽培開始期を更新する情報をもたらし、ムシの圧痕はコクゾウムシやゴキブリの分布や棲息環境に新情報をもたらしている。さらにタネやムシが偶然ではなく意図的に混入されたとみられる多量の圧痕も見つかっており、謎が深まる。土器圧痕の考古学資料としての特徴とその探索方法、そして圧痕から新たにわかった縄文時代の人々の生活の実像に迫る。

主な取材先:小畑 弘己(熊本大学大学院)
      佐々木 由香(金沢大学 古代文明・文化資源学研究所/明治大学黒曜石研究センター)
      櫛原 功一(帝京大学文化財研究所)

サイエンスZERO NHK‐Eテレ  毎週日曜日 午後11時30分~0時00

 7月7日(日)能登半島地震から半年 暮らしの大動脈・道路を守れ

 能登半島地震から半年。復興の壁となっているのがインフラ・道路の地震による被害だ。最大で42路線87か所が一時通行止めとなった。なぜ被害は拡大したのか?国の最新調査から見えてきたのは、土を盛って作った「盛土」の道路の脆弱性だった。なぜ崩壊したのか?そして対策は?一方「橋」などは、これまでの地震対策が成果をあげ、大きな被害を免れた。生かされた教訓とは?地震に強い道路網を作るための課題と解決策に迫る。

ゲスト:土木研究所地質・地盤研究グループ長 宮武裕昭

司会:井上咲楽、浅井 理
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