はがき随筆・鹿児島

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「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

花見

2017-04-28 16:08:20 | はがき随筆
 世は浮世につれても花見は不変である。さて甲突川での花見は雨による会場変更でカラオケになった。川岸の桜を見るために周辺に足を運んだ。開花宣言は出されたが、まだ三分咲きの状態であった。
 それにしても桜を見ていると、儚い運命を感じるのは自分だけであろうか。特攻隊員として敵艦に突入した若者は、いかなる夢を持っていたのだろう。儚の字は人が夢を持つイメージである。
 桜の真実は60年前、校門の桜の木の前で母親と写した古ぼけた写真だけである。
  鹿児島市 下内幸一 2017/4/26 毎日新聞鹿児島版掲載

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