ピアノが弾けたら楽しいだろうと、始めたのが68歳のとき。娘に週1回のレッスンを受けるのだが、脳細胞の減少か、指令が指先まで届かない。娘も必死。初めは手取り足取りと優しい指導も次第に1オクターブ高いトーンで指摘がとんでくる。
「左手が間違ってるよー」「はい」。生徒はひたすら練習するのみ。ようやく合格の曲には赤ペンで「はなまる」がつく。横に「おつかれさま」とある。
思わず先生とハイタッチ。優しく、時に厳しく指導してくれた娘には金のはなまるかな。お陰で脳に刺激を与えながら楽しむ幸せがある。
鹿児島市 竹之内美知子(84) 2018/9/23 毎日新聞鹿児島版掲載
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます