どこからかヒグラシの「カナカナカナ……」と聞こえる季節。鹿児島市で、懐かしき風景画展を開いた。「ジャッタ、ジャッタ」と見ず知らずの人同士が共感し合い、懐かしき昭和を振り返っていた。ちゃぶ台を囲んで、ケネジュウが膝をつき合わせた茶の間の絵に話が弾んだ。家族揃っての食卓、おやじの厳しいしつけの場、勉強、お茶、話など家族が寝るまで憩いの場だった。血の間や一家だんらんが消えてしまった今こそ、茶の間が必要なのかも知れない。家族の絆、心の豊かだった昭和と生まれ育った自然のありがたさが身に染みる日々だった。
さつま町 小向井一成 2014/8/7 毎日新聞鹿児島版掲載
さつま町 小向井一成 2014/8/7 毎日新聞鹿児島版掲載
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