はがき随筆・鹿児島

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「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

昭和の風景

2017-03-23 17:06:19 | はがき随筆


 沈丁花のつぼみが膨らみはじめた日、中津川小学校(3.4年生)を地域の先生として訪れた。絵と、かごっま弁で昭和の風景を伝えているが、やはり初めての出会いはいつもチワイチワイである。団塊のこどもたちが駆け抜けた昭和30年代の豊かな「暮らし」を夢見た日々……。「テレビは白黒で5万8000円、父ちゃんの月給は1万5000円ジャッタ」。すると教室内に「エ~!」と声がどよめいた。次の時代を担うこどもたちに、貧しかったけどぬくもりのあった昭和の風景を少しは伝えることができたかなと、ジョンジョンうれしかった。
  さつま町 小向井一成 2017/3/10 毎日新聞鹿児島版掲載

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