世界のスーパーコンピューター(スパコン)の性能を比べる最新の計算速度ランキングで、日本の新型機「富岳」が世界一に輝いた。富士山の裾野のように、医療や防災、貧困解消などに幅広くテクノロジーを応用し、普及させることを目標にしているという。
理化学研究所計算科学研究センター(神戸市)が、富士通と開発した。産業や人工知能(AI)、ビッグデータ解析などにも応用可能であるという。
計算速度が世界一になったスパコン「京」の開発に当たって、2009年の事業仕分けの際、「2位では駄目なのか」という質問が出たことがある。
富岳は京の後継機として開発され、約100倍の計算能力を見込む。開発費は1千億円超といわれているが、創薬など当面の課題解決に期待が持てる。実際、4月から新型コロナウイルス関連の研究のために試験稼働しているという。
スパコン開発は、その国の科学技術の高さの指標とされる。これからも多方面が力を合わせ、開発を進めてほしい。
山口県 岩国市 片山清勝(79) 岩国エッセイサロンより