はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

生活のモシドラ

2011-07-05 20:56:25 | はがき随筆
 1人1カ月の食料を1万円で済まそうとすると、おのずと炊飯器、鍋、フライパンが必要になってくる。もやしや大根もいるし、ラーメンは袋入り。
 2万円ともなれば肉や魚も買える。それにカップラーメン、のり弁、たまには牛丼にファストフード。3万円あれば外食もできる。学食、社食か安い日替わり定食を利用する。4万円なら外食も選べるし、ファミレスでメニューを手にできるのもこの辺からだな。なにしろ1日1000円ちょっとだから大変だよ。たまにはコーヒーも飲みたいとね。おっと! 出かけるのもバスか自転車だぜ。
  鹿児島市 高野幸祐 2011/7/5 毎日新聞鹿児島版掲載

消えた?

2011-07-05 20:49:42 | はがき随筆
 湯船でぼんやりとしていたらふと、虫1匹を見つけた。毛がないから毛虫ではない。2㌢ほどの赤黒い虫だ。どこへ行くのか、何しに行くのか、洗い場を急ぐようにシャクトリ歩行している。その姿をじっとみる。「なんだか、おいらと同じやんけ」。急に親しみがわいてくる。
 カレを湯水でおぼれさせないよう気を配り、体を流し洗髪を終える。「さて、どうしているかな?」。振り返って見ると「あれ!」どこにも姿が見えない。水に流されていないはず? カレの行く手はタイルの壁ばかり? 夢を見ていたのではない。確かにいた。消えた?
  出水市 中島征士 2011/7/4 毎日新聞鹿児島版掲載

「雲流れて・・・」

2011-07-05 17:58:20 | 世の中、ちょっとやぶにらみ



2011年07月02日        
 
水平線の向こう、積乱雲までに至らない雲が流れて

7月2日、はんげしょう。
なにゆえこの日が「はんげしょう」なのか。諸説があって掴みどころのない不思議な日。
子供心に耳に残っている、おふくろがよく口にしていた言葉を思い出す。
「はんげの禿げあがり」このころになると梅雨が上がる・・・という意味のことだったと思う。

「半夏生(はんげしょう)」これは半夏と呼ぶ毒草が生えるという意味で、昔はそのために毒気が空中に立ち込めると言って、畑の野菜類を取って食べることを控え、井戸には前の日からふたをする習慣があった。と言われている。

実際には「はんげしょう」という名の草があってこの時期に白い花を咲かせる。
花の周囲の葉っぱが一斉に白い色に変って見える。その様子が、草全体が半分お化粧をしたように見える。
つまり「半化粧」というのが語源と言われているから、呼び方は同じでも、半夏生と半化粧は別物として考えるのがよい。と歳時記の拾い読みでsる。

それにしても「半化粧」とは、どうして半分なの?何か急なことでも起きて、半分しか出来なかったの?などと、なんとなく男心をそそる呼び名ではある。

梅雨も上がらぬ蒸し暑さと湿っぽさの中で考えることではないような気もするが、日本の夏を彩る風物詩であるなら、ちょっと理屈を飲み込んでおこうかと・・・。
それにしても、同じ発音でまるで意味が異なる日本語。その難しさを改めて知る思いの、文月の冒頭である。 世の中ちょっとやぶにらみブログより転載

しっかり反省

2011-07-05 17:13:35 | アカショウビンのつぶやき


 6月26日の「鹿屋市コーラスフェスティバル」に参加した「信愛コーラス」。
ちゃんと反省会もやりました。
この日は、練習をチョッピリ早めに終了して、いつも練習会場としている、鹿屋キリスト教会二階でのお楽しみ会(?)です。





今回も小枝子さんが、美味しいカレーとサラダを用意してくださいました。
デザートの差し入れも一杯でした。

フェスタは無事に終わりましたが、次は秋の「鹿児島県お母さんコーラス」。
気を引き締めて次の目標に向け、さあスタートです。

塩味ママ

2011-07-05 11:29:45 | ペン&ぺん

ミルキーと言えば、ママの味。そう相場は決まっている。だが、この夏、不二家が塩味のミルキーを売り出すという。その名も「しおミルキー」。
 同社のホームページによれは、宮古島産の雪塩を約1%使用。雪塩は珊瑚によって天然濾過された地下海水から作られており、ミネラル成分も豊富とか。
 塩を効かせた食品はミルキーだけではない。アメや機能性飲料などで熱中症対策を念頭にした塩味商品をメーカー各社が開発、販売している。背景は節電。この夏、エアコンの温度が高めに設定される。汗をかく。熱中症が心配だ。そこで塩入りのお菓子や飲み物がお勧めという(6月29日付の本紙経済・総合面)。 
 世の中、まわり回って甘いお菓子も塩辛くなるのか。
   ◇
 今しばらく梅雨が続くと思いきや、九州南部はあっけなく梅雨明け。はて、こんなに早かったかしら。昨年よりも22日早いという。
 そう言えば、梅雨期に台風もやって来た。「これって梅雨? もう夏なの?」と首をかしげたくなった。
 5月に台風が来た時、ラニーニャ現象が影響したという解説記事が掲載された(5月31日付の本紙対社面)。南米ペルー沖の海水温が低くなるのがラニーニャ現象。ラニーニャが起きると、フィリピン付近の海水温が高くなる。すると、台風が発生しやすい。
 遠く地球の裏側の海水温が、まわり回って台風に影響するわけだ。
   ◇
 冒頭、塩味のミルキーに驚いたと記した。しかし、ママの味って甘いとは限らない。
 手塩に掛けた愛情も、子の成長にうれし泣きする涙の味も、きっと舌先には塩辛いはず。
 鹿児島地方気象台によれば、今月は平年より晴れが多いとか。塩味ミルキーもありかもしれない。
  鹿児島支局長 馬原浩 2011/7/4 毎日新聞掲載