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はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

憂いな伴侶

2010-09-07 17:39:33 | はがき随筆
 テレビで作家三浦綾子氏を見た。種々の病気を患い、作家活動もままならぬ状態だ。ご主人が代筆される。作家は厳しい口調で「早く書かないと忘れるから」と忠告された。感動。「作家魂は生きている」
 ご主人は従順に執筆される。文章が頭に浮かぶとメモにとる。プロも素人も考えは同じ……。私が右腕が利かない時、主人が代筆するだろうか。良き伴侶として……。憂い作家の夫婦愛、教訓に「爪の垢でも煎じて試してみたい」。
 模範的夫婦像に夢をかけたい。主人を尊敬し信じよう。長い道のり、墓場まで共に歩こう。
  姶良市 堀美代子(65) 2010/9/7 毎日新聞鹿児島版掲載