時折帰ってくる1才8カ月の孫と、天気が良ければ散歩に出るのが日課。あの日もそんな一日の一コマ。
昼下がり、家を出てすぐ空を見上げ指さしながら「月、月」と叫ぶ。私は、はるか彼方へ目を凝らす。やっと視界に入ったそれはうっすらと上弦の月であった。
絵本で覚えた月を、本物の空で見つけて嬉しいのだろう。「よくわかったね」と、ほめながらしばし見とれた。
大人が見過ごしてしまう日々の、新鮮な驚きを孫を通して知る。
野の花を摘んでは小さな流れに浮かべる。ゆったりした2人の時間である。
薩摩川内市青山町 馬場園征子(65) 2006/5/30 掲載
昼下がり、家を出てすぐ空を見上げ指さしながら「月、月」と叫ぶ。私は、はるか彼方へ目を凝らす。やっと視界に入ったそれはうっすらと上弦の月であった。
絵本で覚えた月を、本物の空で見つけて嬉しいのだろう。「よくわかったね」と、ほめながらしばし見とれた。
大人が見過ごしてしまう日々の、新鮮な驚きを孫を通して知る。
野の花を摘んでは小さな流れに浮かべる。ゆったりした2人の時間である。
薩摩川内市青山町 馬場園征子(65) 2006/5/30 掲載