kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

暴落は複合要因

2024-08-07 07:13:14 | 日記
週明けの米国市場は3指数とも大きく下落したことから6日の東京市場は3万円割れも覚悟との
悲観論もありましたが、結果的に日経平均は過去最大の上げ幅で終わりました。もっとも過去
最大と言っても7月の高値から1万円下落、8月相場入り以降でも8000円近く下落した訳です。
上げる時も一方通行になることは想像できました。

オプションプットに絡む取引、低金利の円を調達してドルで運用するレパトリ、日銀の7月利上
げのサプライズと植田総裁がこれからも金利引き上げに前向き発言、そしてもっとも大きかった
のはブラックスワンともみられていた米国のリセッション警戒の高まり。

5兆円近くに積みあがった信用買い残高も7月高値から僅か1ヶ月で1万円も日経平均が下落する
という事態を受け一部投資家に追証が発生しました。投げ売りが投げ売りを呼ぶ展開になりま
した。1日が975円安、2日がその2倍超の2216円安、週明け5日が前日の2倍の4451円安と下げが
加速し信用取引を手掛けている投資家を直撃しました。担保不足で追証発生に伴い見切り売りを
迫られました。

市場参加者の誰しもが予想しなかった3万1000円台への急落は改めて投資に伴うリスクの取り方
の難しさを知らしめました。投資を始めるに遅いことはありません。個人投資家と一口に言って
も年齢や資産状況、投資に伴う知識、現役の会社員にとって株価をチェックする時間さえ十分に
取れないかもしれません。

長期の資産形成のための投資ならスマホで頻繁に株価チェックする必要は本来ありません。本業
に支障をきたしては本末転倒です。残念ながらこれまでもこれからも歴史に残るようなショック
安を投資家は避けて通れません。

古くはブラックマンディに始まり2000年初頭のドットコムバブル崩壊2008年のリーマンショック
人民元切り下げによるチャイナショック、ギリシャの政府債務の不正に端を発した欧州危機、そ
して世界的な蔓延を起こした新型コロナに伴うコロナショックなど数年から10年周期で危機は発
生しています。

当初今回の下落は金融危機に絡んだものでないために軽微なショックで済むという論調もありま
したが、少なくとも日本市場にとっては暫く忘れられないクラッシュになったようです。周期的
に危機は訪れるという前提を投資家は頭の片隅に置いておかなければ駄目だということが今回も
教訓として残りました。

危機の発生前は必ず何らかの熱狂相場が繰り広げられた後です。歴史的な超円安、生成AIブームで
一握りの銘柄が買い上げられ指数を押し上げたとの見方もあります。株価上昇が業績の裏付けがあ
っての結果なら問題は発生しないのでしょうが、運用競争を強いられているファンドマネージャー
はベンチマークに決して負けてはならないので参加するしかないケースもあるのかもしれません。

生成AIが一時のブームで終わるのかそれともインターネットを越えるイノベーションを経済にもた
らすのかは今後の展開を見守るしかありません。生成AIを使えばどんな問題を解決してくれて社会
のより良くしてくれるのか。関連銘柄が乱高下すると俄かに懐疑的な意見が増えてきます。生成AI
に突き進む巨大テック銘柄の行方がどうなるのか。新NISAでの個別株投資で2番目に投資額が大き
かったエヌディディア株の行方からも目が離せません。


コメント
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