kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

身の丈投資のススメ

2024-08-21 01:46:28 | 日記
「始めるなら早い方がいい」とはテレビCMで流れている投信会社のファンド紹介です。三井住友
トラスト・アセットマネジメントが運用する「半導体関連 世界株式戦略ファンド」はテーマファ
ンドと言われている特定のセクターに集中投資するファンドです。

世界の名だたる半導体銘柄に投資強いているファンドですからSOX指数への連動性も高いようです。
8月の日本版ブラックマンディでは日経平均が大きく下落しましたが、半導体セクターのボラティリ
ティは元々高く指数を越える下落率だったのは商品設計上避けて通れない下落がだったのかもしれま
せん。このファンドも一時は高値から基準価格が28%も下落しました。

半導体市場の拡大は今後も続くというのが業界の常識です。該当企業に投資するファンドもまた妙味
がありそうです。もっともテーマ型ファンドはその時の市場の注目企業を多く組み入れる場合が多く
時としては割高感が高まっている時期での投資には注意が必要です。

先々市場拡大が確実視されるセクターに集中投資するファンドは時間を買うことが出来る積み立て長
期投資には向いているかもしれません。まとめていっぺんに投資するにはリスクが高くなります。投
資する銘柄のボラティリティが高いということは売買のタイミングが難しいということです。長期的
に一定金額を買い付けるのであれば高い時には買い付け株数が少なく、安値時には多く購入できます。
成長セクターに投資するなら理になかった投資手法です。

もっとも投資初心者が値動きの大きなテーマファンドの投資を奨励すべきなのかはどうも疑問が浮か
びます。現在のように手軽に瞬時で株価やファンドの基準価格がチェック出来るということは今回の
ような市場混乱で不安心理が独り歩きするケースがあります。

新NISAが始まり通称オルカンと呼ばれるファンドに注目が集まりました。世界中の企業にまんべんな
く投資するファンドです。もっとも投資先の6割は米国企業とも言われています。日本企業は5%程度
とも言われていますから、投資の基本である分散投資という観点では素晴らしいファンドなのかもし
れません。もっとも今月の暴落では基準価格はそれなりに下落したでしょう。

それでも6割を米国企業に投資しているならNYダウ、ナスダック指数、S&P500種は7月末の水準以上
に戻している訳ですから日本国内企業を主な対象にしたファンドよりもパフォーマンスは良かったよ
うです。いずれにしても時間を買える投資なら長期、積立が最もリスクを抑えられてパフォーマンス
も優れている投資手法でしょう。投資で重要なのは身の丈に合った投資手法を続けることです。

常に株価のチェックが出来ず勉強する時間も取れないサラリーマン投資家が「億り人」の投資手法を
まねても上手くいきません。情報が少ない或いは取れないという状況は不安心理を高めます。とても
冷静な判断は出来ません。市場関係者も予想できなかった今月の暴落で不安に襲われなかった投資家
は少数でしょう。お金にも心にも余裕を持った身の丈投資が成功の近道です。

コメント
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