kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

大嵐は過ぎだったけど

2024-08-08 07:03:19 | 日記
取り敢えず嵐は過ぎ去ったのでしょうか。寄り付きから6日の急上昇の反動で下げが目立った
東京市場は内田日銀副総裁の講演先の発言によりプラス圏に浮上しました。今回の急激な円高
株安で一番衝撃が走ったのは日銀メンバーなのでしょうか。9月利上げが市場のコンセサスで
あったのに急遽7月に前倒しになったのは円安が止まらないことに焦りを募らせた政府から日
銀への圧力が背景にあったとの噂も出ています。

結果的には米国経済の急激な悪化懸念から米国の長期金利が低下し日米金利差縮小で円相場の
急変動もあり円を売って外貨を買うトレードの巻き戻しが急激な規模で発生し日本市場で急激
な円高と株安を引き起こしました。

日銀が利上げを決めて余り時間が経過していない状況で米国経済の変調が明らかになったので
今回の円高・株安の犯人扱いに日銀はなりました。サプライズ感もあった利上げはタイミング
的には最悪になりました。日銀が遅かれ早かれ利上げに踏み切ったとしても米国発の円高要因
が出てきてからの円相場の動きを見て判断することもでき混乱は最小限で
済んだかもしれません。

利上げ決定後も植田総裁が追加利上げに積極的な発言をしましたが、内田副総裁は次の一手は
そう遠くない追加利上げになるという総裁発言を修正した形です。過度な円安が継続すること
も困るが、急激な円高株安で経済の先行き不安が高まるのも困るというのが政府の本音です。

理由は数あれど大きな調整が入ったということ自体は事実です。急激な景気悪化懸念もあり
今後のFRBの利下げ方針を巡って不確実性も高まります。バイデン大統領が選挙から撤退し
ハリス副大統領が民主党の候補になったことで「ほぼトラ」あるいは「確トラ」という市場
の見通しも怪しくなってきました。

経済や政治に不透明要因が増えて相場の先行きは混沌としてきました。これまでのケース同様
に大統領選挙前は神経質な展開になりそうです。ここにきて株式市場の最大の関心事は利下げ
回数よりも米国経済がソフトランディングできるのかハードランディングに投入してしまうのか
が大きなテーマになりました。大きな嵐は過ぎ去ったとしてもヒヤッとする場面が今後は増え
そうです。

市場関係者では当面米国景気懸念は拭えない。景気や為替に左右されにくい内需系銘柄が有望と
との見方を披露しました。しかし注意点があります。景気に左右されにくい内需銘柄での代表格
食品銘柄が一つの候補になります。好決算を発表したキッコーマンも業績の牽引役は米国など海
外市場の成長です。東洋水産も海外市場が成長ドライバーです。

内需系銘柄を選ぶならバリエーションの水準、今年人気化したのか、今後の業績見通しです。
消却的に一時的な避難先として物色された銘柄は市場が落ち着けばマネーも逃げていきます。
休むも相場が許される個人投資家なら自分の自信の有るセクター、自信の有る銘柄が見つから
なければ静観も選択の一つです。少なくともこのクラッシュの影響は数週間、あるいは数ヶ月
かかると覚悟した方がいいでしょう。
コメント
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