kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

31日の市場では連鎖は起きず

2024-08-01 07:03:51 | 日記
日銀が0.25%の利上げを決めました。この発表を受け外国為替市場で円相場は152円台まで円高が
進みました。つい最近まで今月の利上げの可能性は高くはありませんでした。国債買い入れ枠の縮
小だけを決めるという見方が多かったようです。

31日の朝の段階でも市場が十分に利上げを織り込んでいないことから植田総裁は利上げを見送ると
いう見方も出ていたようです。円相場も162円から足元では154円台の円高に修正されたこともあり
国内景気の足取りのおぼつかない状況も鑑み利上げを急がないという見方もありました。

利上げに踏みきれば円高、株安になるという市場の予想もまた外れました。午前中の取引では米国
市場でのハイテク株株安、半導体株安もあり日経平均は一時500円程度下げました。午前中は引け
にかけて下げ幅を縮めましたが、マイナス圏で終わりました。

午後の取引では利上げが伝わった瞬間には急落する場面もありましたが、その後急反発しプラス圏に
上昇ました。予想外の日銀利上げによる円高株安の連鎖は31日に限っては断ち切られました。先週ま
での大幅安で既に下値に対しての耐性が出来ていたのでしょうか。海外投資家はかねてからデフレ脱
却してインフレに向かう可能性が高くなれば日本株にとって好ましい状況になるとみていました。利
上げにより金利のある世界に戻ってきた日本経済に期待しているようです。

午前の取引では売りに押される場面が目立っていただけに、会合結果の公表後は株価指数先物などに
買い戻しが活発化したのが大幅高の背景にあるようです。575円87銭(1.49%)高の3万9101円は多分
に需給面での一過性の上昇の可能性もありそうです。先週まで続いた問答無用の株安トレンドは一旦
は終了した可能性がありそうです。

日本の取引時間中に海外通信社が伝えてきた半導体に関するニュースが市場にとってはビッグサプラ
イズになったようです。米政府が新たに中国に対する半導体の輸出規制は米国市場の企業を除外する
という内容でした。東京エレクトロン、ディスコ、アドバンテスト、スクリーンHGの4銘柄で31日の
日経平均の上昇の半分以上を占めていました。如何に半導体セクターの動きが指数を左右するかという
現実を示した格好です。何故米国以外の企業を除外したのか、普通なら米国企業からの不満が高まりそ
うです。火種は完全に無くなったのかどうか見極めも必要です。

最近の発表で個人投資家は海外株だけでなく日本の個別株にも買いを入れていることが明らかになりま
した。個人マネーの存在が大きくなったことは日本市場にとって良い話です。また株価の下落過程で日
本株をコツコツと買う個人投資家の逆張り志向の強いことも示されました。海外短期筋による下値を売
り込む動きには歯止めが今後かかりそうです。
コメント
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