kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

時間を味方につける

2024-08-03 07:14:03 | 日記
「米国市場がクシャミをすれば日本市場は風邪をひく」この数週間は日本市場に大きな逆風が
吹き付けています。特に今週の下げは大きく1日の975円安、翌日の2日は2216円安となりまし
た。新聞紙面では1日の下げ幅としてはブラックマンデーに次ぐ2番目の大きさと伝えています。
もっとも当時とは日経平均の水準が違います。率で言えばブラックマンデーの4割の水準です。

経済指標の急激な悪化で米国経済のハードランディング懸念が一気に高まりました。利上げに
加え米経済のソフトランディングが株高の前提でした。しかし急激な経済指標の悪化はそんな
楽観論を吹き飛ばしました。金利低下も今は下支えになっていません。

市場では9月利下げでは遅すぎるとの見方まで出ているようです。「経済の悪いニュースは株式
市場の良いニュース」というのはもう通用しなのでしょうか。金利が下がればグロースセクタ
ーには長期目線で見れば追い風です。もっとも今は市場の混乱が大きく市場が織り込むのは少し
先になりそうです。

株価が下がれば割高感は後退します。もっとも業績悪化がそれ以上に進めば元も子もないです。
やはり鍵は業績でしょうか。これまで日本市場では円安メリット関連、生成AI関連とか防衛関連
などのテーマでセクター丸ごと買われていました。今後は業績による明暗が分かれそうです。

需給面では株価が下がれば余剰資金を抱えている企業は自社株買いが増加する可能性があります。
年金等の機関投資家は株価下落で株式に割合が低下すれば比率を引き上げるために買いを入れる
可能性もあります。

新NISAで注目の個人投資家も下落をチャンスと捉えて投資資金を一段と積み増すかもしれません。
ただし連日の大幅安で投資経験の少ない投資家は不安心理が高まり実際の投資資金の流入は期待外
れになるかもしれません。

個人投資家の一番の強みは時間を味方につけられることです。プロの投資家は一定期間に成果を上
げなければなりません。社内ルールでリスク回避が優先され値ごろ感はあっても買いに行けないか
もしれません。相場に波はつきものです。いい時もあれば悪い時もある。時間を味方につけられる
投資なら目先の波乱に惑わされず数年あるいは十数年先の成果を目指し行動もできます。

ただし分散投資が必要な事、投資期間はどのくらいであるのか個別株の投資ではそれなりに研究が
必要な事、ダメだと思ったら深入りしない事などいくつかの決め事を守る必要があります。個別株
投資で入念なリサーチが必要です。相場が落ち着けば真っ先に投資家の目が行くのは割安感が強ま
ったクオリティの高い銘柄です。

2日の米国市場でも雇用統計の結果を受け株安は止まりせんでした。注目の雇用統計は市場予想に
比べて悪い結果でした。先月までは利下げの支援材料となっていましたが、今回は一段と米国景気
悪化に対する不安が増したという捉え方になっています。146円台まで進んだ円高もあり週明けの
東京市場は売り先行で始まりそうです。もっともここまでくれば売られ過ぎという見方も出てくる
でしょう。いつの時代でも投資で成功する人は多くの投資家と違う道を行く人です。

長い目で見れば今月の下げが絶好の買い時だったという可能性もありそうです。ただし銘柄選別が
重要なことを忘れてはいけません。個人投資家にとってのアドバンテージは時間を味方につけられ
ることです。何も9月末までに成果を出せとは言われない投資家なのです。

次回の更新は6日を予定しています。
コメント
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