岡村道雄著『縄文の生活誌』
講談社学術文庫、日本の歴史全26巻の第2です。
読み応えがあります。
話が細かくなりそうな種類の本ですが「煩瑣だ」とか
「読みづらい」などということはありません。
文中、物語風にしたてたところがあり
新しい試みだと思います。
イメージが浮かびやすくなりますね。
学問的な裏付けがある「物語」ですから安心。
とはいえフィクションが全くないか、筆が走り過ぎた
処がまったくないか、・・どうでしょうか。
また終わりには例の東北旧石器遺跡ねつ造事件について
細かくかつ真摯な文もつけられており
ここだけを読んでも興味深いものがあります。
○
中学生のころ、鎌倉新仏教など習ってもピンとこず
結局マル暗記でテストの対応をし、すぐに忘れ去った
のと似たことが古代史を読んでも言えます。
(ちょっと恥ずかしい話ではありますが)
縄文前期はどんな土器で、中期・・・
勉強してもすぐに忘れてしまうのですね。
およそ1万年、変化・発展の少ない社会であり
弥生時代になって大きく変わり始めた、などという
古い知識に災いされて頭が固くなっていたのでしょう。
変化の少ない社会であれば平板で面白くなく
したがってイメージも湧きにくい、ということだった。
ところが近年の研究の進展で、かなりドラマチックな
社会で、文化的にも面白いものだと分かってきたのです。
心のありようや暮らしの様子が見えてきたのですね。
「なるほど」と納得がゆく本でした。
◎
松井章『環境考古学への招待』岩波新書
副題が「発掘からわかる食・トイレ・戦争」
この本は縄文時代だけとは限りませんが
上記、岡村道夫さんの本と併読しました。
こちらも大変に面白い本です。
ウンチクが増えますね。
もちろん、学問とはいかにあるべきか
現代の官僚的な仕事を鋭く批判されています。
おすすめ。
講談社学術文庫、日本の歴史全26巻の第2です。
読み応えがあります。
話が細かくなりそうな種類の本ですが「煩瑣だ」とか
「読みづらい」などということはありません。
文中、物語風にしたてたところがあり
新しい試みだと思います。
イメージが浮かびやすくなりますね。
学問的な裏付けがある「物語」ですから安心。
とはいえフィクションが全くないか、筆が走り過ぎた
処がまったくないか、・・どうでしょうか。
また終わりには例の東北旧石器遺跡ねつ造事件について
細かくかつ真摯な文もつけられており
ここだけを読んでも興味深いものがあります。
○
中学生のころ、鎌倉新仏教など習ってもピンとこず
結局マル暗記でテストの対応をし、すぐに忘れ去った
のと似たことが古代史を読んでも言えます。
(ちょっと恥ずかしい話ではありますが)
縄文前期はどんな土器で、中期・・・
勉強してもすぐに忘れてしまうのですね。
およそ1万年、変化・発展の少ない社会であり
弥生時代になって大きく変わり始めた、などという
古い知識に災いされて頭が固くなっていたのでしょう。
変化の少ない社会であれば平板で面白くなく
したがってイメージも湧きにくい、ということだった。
ところが近年の研究の進展で、かなりドラマチックな
社会で、文化的にも面白いものだと分かってきたのです。
心のありようや暮らしの様子が見えてきたのですね。
「なるほど」と納得がゆく本でした。
◎
松井章『環境考古学への招待』岩波新書
副題が「発掘からわかる食・トイレ・戦争」
この本は縄文時代だけとは限りませんが
上記、岡村道夫さんの本と併読しました。
こちらも大変に面白い本です。
ウンチクが増えますね。
もちろん、学問とはいかにあるべきか
現代の官僚的な仕事を鋭く批判されています。
おすすめ。
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