都合をつけて横川での先行上映に行きました。
普通は人が多そうなところは避けるのですが
今回は監督の来広に惹かれてしまいました。
・・行ってよかったですね。
行かなければ、見なければ、分からない映画です。
また監督の考え方をじかに聞けて理解が深まりました。
(上映後、監督のトークありというのは初の経験)
トークでは想田監督も横川シネマの溝口さんも
「PEACEは一言では言えない映画」と仰っていました。
たとえば『精神』ならば「心の病の治療現場に
ドキュメンタリのカメラが入った」などと言えます。
それが、この映画は説明が難しいのです。
つまり、それほど出来が良い、ということ。
ひいきの引き倒しにならないよう慌てて以下に説明します。
◎
表現するということは、その媒体でなければなしえないこと
を追求することです。
それが出来たら傑作。
フェルメールの絵はどうでしょう。
ひと言で言えますか?
絵を見て、それを言葉で、ルル、説明はできるでしょう。
窓辺に青い服を着た女性が立ち手紙を読んでいる、
そこへ窓から光がさしこみ辺りに柔らかく散乱し・・・
しかしそれで説明し切れているでしょうか。
絵を知らない人が言葉から絵を正しく思い浮かべる事が
できるでしょうか。
できませんよね。
絵でしか表現できないことが描いてあるからです。
見るしかない、見ればすぐに分かる、けれども
奥は深くてたどり着けない、これが名作・傑作でしょう。
傑作であればある程(見るしかない)のですね。
○
また、たとえば、織部の茶碗。
あえて歪ませ・・などと説明して「分かる」か?
百万言を費やすよりも、実際に見て
「え?! なんで?・・ んん~・・まてよ・・ははあ・・」
と見て次第に良さが分かるはずです。
○
想田監督はタルコフスキーをお好きなようです。
その彼の傑作『鏡』の世界を言葉に直せるでしょうか?
映画でなければ表現できないから今だにタルコフスキー!
○
『PEACE』も言葉では説明できない世界があります。
世界が広く、深く、単純でありながら微妙に揺れて複雑。
映画を撮る時、予見を排して(台本を作らず)出遭うがままに
カメラを回すのだそうです。
従って私が嫌いなヤラセの対極にある映画。
それがドキュメンタリの命です。
現実がある、それゆえ信じられる。
予め撮っておくクロースアップが少ない映画です。
(ピースの箱のように、あれば珍しい)
全ては確かに写っていますが見る人が気づかないといけません。
気づくようにはしてあるようですが、見落としもあるかも。
何度見ても新しい発見があるかもしれません。
また印象深い場面では何度見ても心打たれるに違いありません。
ネタバレはいけないので書けないのが残念ですが
人間の決定的な表情がちりばめられた映画でもあります。
(途中ですがいったんここで。後は明日)
普通は人が多そうなところは避けるのですが
今回は監督の来広に惹かれてしまいました。
・・行ってよかったですね。
行かなければ、見なければ、分からない映画です。
また監督の考え方をじかに聞けて理解が深まりました。
(上映後、監督のトークありというのは初の経験)
トークでは想田監督も横川シネマの溝口さんも
「PEACEは一言では言えない映画」と仰っていました。
たとえば『精神』ならば「心の病の治療現場に
ドキュメンタリのカメラが入った」などと言えます。
それが、この映画は説明が難しいのです。
つまり、それほど出来が良い、ということ。
ひいきの引き倒しにならないよう慌てて以下に説明します。
◎
表現するということは、その媒体でなければなしえないこと
を追求することです。
それが出来たら傑作。
フェルメールの絵はどうでしょう。
ひと言で言えますか?
絵を見て、それを言葉で、ルル、説明はできるでしょう。
窓辺に青い服を着た女性が立ち手紙を読んでいる、
そこへ窓から光がさしこみ辺りに柔らかく散乱し・・・
しかしそれで説明し切れているでしょうか。
絵を知らない人が言葉から絵を正しく思い浮かべる事が
できるでしょうか。
できませんよね。
絵でしか表現できないことが描いてあるからです。
見るしかない、見ればすぐに分かる、けれども
奥は深くてたどり着けない、これが名作・傑作でしょう。
傑作であればある程(見るしかない)のですね。
○
また、たとえば、織部の茶碗。
あえて歪ませ・・などと説明して「分かる」か?
百万言を費やすよりも、実際に見て
「え?! なんで?・・ んん~・・まてよ・・ははあ・・」
と見て次第に良さが分かるはずです。
○
想田監督はタルコフスキーをお好きなようです。
その彼の傑作『鏡』の世界を言葉に直せるでしょうか?
映画でなければ表現できないから今だにタルコフスキー!
○
『PEACE』も言葉では説明できない世界があります。
世界が広く、深く、単純でありながら微妙に揺れて複雑。
映画を撮る時、予見を排して(台本を作らず)出遭うがままに
カメラを回すのだそうです。
従って私が嫌いなヤラセの対極にある映画。
それがドキュメンタリの命です。
現実がある、それゆえ信じられる。
予め撮っておくクロースアップが少ない映画です。
(ピースの箱のように、あれば珍しい)
全ては確かに写っていますが見る人が気づかないといけません。
気づくようにはしてあるようですが、見落としもあるかも。
何度見ても新しい発見があるかもしれません。
また印象深い場面では何度見ても心打たれるに違いありません。
ネタバレはいけないので書けないのが残念ですが
人間の決定的な表情がちりばめられた映画でもあります。
(途中ですがいったんここで。後は明日)
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