神辺・菅茶山の廉塾

2011-10-12 13:10:10 | 塾あれこれ
写真は廉塾の様子。

建物は塾生の寄宿舎、江戸時代のまま。
奥に教場などがあります。

手前の菜園も当時このようにして塾で耕作をしていたのを
再現されているそうです。

菅茶山が始めた私塾「黄葉夕陽村舎」(好い名前ですね)
のちに福山藩の塾となり「廉塾」

気持ちがよい空気にあふれ、昔へ戻れそうな気がします。
こんな場所は日本にはもう少ないかもしれませんね。
それだけでも訪問する価値が十分にあります。

(広島県における国指定特別史跡はここと厳島の二つ)


菅茶山は私には難しくて苦手です。
日ごろ生徒に勉強しろとか言いつつ、自分がそれでは
いけないのですがねえ。

特に漢詩は厳しい。
上手下手などさっぱり分かりませんし教養もない・・
ということで恥をさらけだしています。

しかし菅茶山の故郷に私塾を開こうという気組みですね
これは立派なことです。
現代日本で塾を始めるのとはワケが違いますから。

ボランティアに近いことを覚悟していたのでは?
故郷に塾を開かねばならぬ、という使命感ですね。
現代の我々に欠けることです。

塾というものは、かくあるべきでは?
(私んとこは寺子屋ですが)


10日、初めて神辺の町を訪れました。

遠いですね、JRで3時間近くかかります。
(電車の連絡が良い場合には若干短い)

バスで広島市中心部まで2時間ですが、
そこから我が家まで時間がかかりますから
結局時間は変わりません。・・バスでも遠い。

往きはまだ良いのですが、帰りがどっと疲れました。


神辺はちょうど秋祭りで子供が20人ほど法被を着て
練り歩いていました。

遠くからでも祭りの鐘の音がどこからか届き
秋晴れを彩ります。
京都の小さな祭りの感じがしました。

城下町、宿場町として栄えたのち、忘れられたごとき
存在であった(失礼)ようですが
近年はまた元気になっているそうです。

第一印象として、好い町でした。

静かで、人の生き方には矜持がありそうで。

決して観光目当ての町づくりはしていないようです。
でもブラリと歩くには好い所かもしれません。

旧本陣や廉塾など訪れたところはみな無料
案内はボランティアの方がしてくださいました。
町の空気が昔の武士や大商人の気構えを引き継いで
おられるのかもしれませんね。

尾道に生まれたものとして、隣ともいうべき神辺に
行ったことがなかったちゅーのは拙かったようです。


松下村塾も良いのですが、観光地になっちゃった。
閑谷学校も有名ですしね、人は多い。

廉塾はそこが違います。
『ひっそりと裏を流れる水 清(すが)し』

何もないっちゃ何もないので観光バスは行きません。
そこが良いところでしょうね。

たしかに地域振興として観光という産業は大切ですが
日本中どこへ行っても似たような観光地というのも
つまんない、私は。


格子窓のしっかりとした和風建築の、中はフツーの
喫茶店なんてなのは、もう飽きましたね。
街並みを維持する工夫とは思うのですが。


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