神辺の『膳夫高木』

2011-10-13 09:33:06 | 食べる
写真は廉塾から旧本陣(遠くに銀杏の巨木)を眺めた処です。
江戸時代の街道はこの幅だったのです。
地酒、天宝一の看板が目立ちますね。

旧本陣の銀杏は御成間の庭にある大木のようです。
廉塾も良いですが本陣もなかなかでした。

来週から歴史祭りだとかでボランティアの方々が
広い屋敷を清掃されていました。

好印象の残る町ですね。


毎年何回かは尾道に墓参りをしますが10日もそれ。

で、叱られるかもしれませんが神辺まで足を伸ばし
ミニ観光旅行をしたわけです。

昼食は神辺から駅二つ、道上駅で下車して
『膳夫高木』(かしわでたかき、と読む)

薬膳を加味した和食というところでしょうか。

薬膳というと不味そうなイメージを持つ私ですが
この店は掛け値なしに美味い、安い。
8品があの内容のコースで2100円
物価が高い都会では考えられませんね。

女将さんらしき方の気配りも良く、かつ法事などの
御客が座敷に多かったのにキビキビと配膳などもこなし
なかなか見事なプロの技でしたねえ。

到着に5分ほど遅れ、道を大回りしていた私たちに
帰り際には丁寧に道を教えて下さいました。
客のひと組ひと組が頭に入っておられるのです。


出汁の取り方、味付け、餡の具合、こういった
店としての基本がきちんとしているので美味いのです。
きっと店の御主人が頭が良い方なのでしょう。

味が濃すぎないのも良いですね。

ベニバナ、チンピ、朝鮮人参などを浮かべた吸い物
薬膳蒸と書かれていましたが、美味かった。
(酢を微妙な隠し味にされていたのではないかなあ)

コースの初めは菊菜のお浸しとか大人しい味から始まり
薬膳蒸、刺身、ミルク餅、麩田楽、洋風蒸・・
ミルクやチ-ズ、バジルやイタリアンパセリも加えて
なお和の味にしている一品まで皿ごとに味を変える流れが
絶妙です。

田楽などが名物のようですが、これも結構濃い味で
おいしく頂けました。

予め思ったよりタンパク質が多いのも特徴でしょう。

ご飯ものは大葉を使った粥でした。
わりと出汁を利かせてあり、満足がいくものです。
微妙な脂分を感じましたが私の間違いか?
(ちょっと体調が悪かったせいかもしれません。)

オイリーが悪いわけではありませんので念のため。
ほんの少しの油は粥をなめらかにするでしょう。

粥好きとしてはいつか挑戦してみます!


私は多少体調が悪かったのですが、味はカミサンも
納得していましたから、どの皿も保証できます。


カウンターの中がキッチンという近頃ハヤリの
スタイルです。

以下は弱点の話ですが
3人の料理人の関係が見えてしまうので、
ギクシャクしないほうが客には有り難い。
それもホスピタリティーですから。

アミノ酸系の味が少し目立ちすぎる品がありました。
醤油は好みではありません。(好き嫌いですね)
器が弱い。

漬物が弱い。(悪くはないんですがね、カミサンの方が美味い)
我々に手が届く金額のコースで漬物が良かった店は
私の少ない経験の中では、実は皆無なので、
そこまで欲張るのは間違いなのでしょう。


さて、リピーターになるか?
近くなら必ず常連になりたいものですが。
福山辺りへ行く場合はきっと『膳夫高木』。


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