あんたじゃワカラン

2008-05-25 17:36:30 | 塾あれこれ
あんたじゃワカラン、代われ とよく言われました。

サラリーマン時代です。

本社に電話してやる!というクレームですから手強い。
電話の交換手(←懐かしいでしょ)がいた時代です。
「井上ちゃん、お願い」
私より遼かに年上のヒトですから断れません。

東京札幌間の電話代が確か2.5秒で10円の時代です。
10分も話すと2400円になります。
遠距離で10分も20分も話し、それでも怒りは収まらず
上記の「代われ」となるのです。

私も一生懸命に対応申し上げ説明するのですが
なにせ若造が言うことです、説得力がありません。

「代われ」で同じ部署の年配者に頼みます。
彼が再び同様の説明を申し上げますと、収まります。
当時の私はいささか不満でしたけれども。

説得力とは、肩書→年齢→理屈の順に並んでいる様で
若造の理屈だけでは相手の心は動かないのでした。

「社長を出せ」「責任者でてこい」

これを一人で対応できなかった私も未熟でしたね。
「Kさん・・」「あいよ!」
当時は早くトシを取りたかったものです。


塾に勤めていた頃。

塾長が東京出張などから帰ってこられると
会議でヒトクサリあります。
「これからは~に気をつけ○○を考え・・」

なかなか良い話ですが、実はそれは我々がすでに
塾長に話している内容と同じなのです。

皆で一斉に
「塾長それは僕らが言ってきたじゃないですか」
塾の講師は気が強いのが多いので
言いたいことをドンドンと申し上げましたね。

当時のあの塾は特に煩かったかもしれません。

上の塾長の例は、いかに身内の話を聞いていないか
ということですが、これは人間の心理です。

私も同じ事をカミサンから聞くのとTVや本で知る
のとでは信用の仕方が違うようです。
カミサンが言うと瞬間的に「ほんと?」がよぎる。
申し訳ないことです。

(むこうだって私の言うことなんか・・)

ま、何はともあれ権威や肩書きには弱いものです。
賞をとったり著名人が褒めると商品が売れるのも
同様ですね。


子供だってそうなのです。

校長「今日お招きした某さんは世界的に有名な・・」
と持ち上げると一生懸命話を聞いてくれます。
町内の誰それとかPTA会長くらいだと、ね。

もちろん話が上手でなければいくら有名でもダメで
そこは子供の反応はスルドイものです。

私が塾でやろうとして結局できなかったことの一つに
上記の心理と関係するのですが、講師の上下を生徒や
家庭に知らせないというものがありました。
権威付けは便利なものですが、まだそれがない若者は
やりにくいことだからです。

授業の効率にも拘ります。

一見頼りなさそうな先生でも同じ価値の授業として
生徒が受け取るほうが良いと考えるのですが、
どうでしょう?

それを克服する努力が大切といえばそうなのですが。


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