『勝負と芸』

2009-10-27 10:29:08 | 本の話
藤沢秀行著『勝負と芸』岩波新書

読書週間です。


カミサンの友達に、才色兼備の折り紙がつけられる方が
おられます。女学校時代からの友達だそうです。
出来が違いそうなのに・・・

その方からカミサンが借りた本がこれ。
借りたというよりか勧められたものの様ですが。

最近は女性の方でも囲碁に関心があるのですね。

その本をちょいと貸してもらったということです。

出だしの辺りは大変に上手い文章で一芸に秀でた方の
素晴らしさを十分に堪能できますが、途中から文章が
ダレます。
集中が切れるのかしら。

NHKのTVドキュメンタリーで色んな話を知っている
からそう思えるのかもしれませんがね。

しかし終盤になって、やはり我々凡人とは世界が違う
ということが良くわかります。

どう違うか。

当然だろうという話を堂々と繰り広げて、しかも
当人の生き方と齟齬を感じさせないのです。

凡人があまりにも堂々と正論をはくと
ふ~ん、お偉いんですねー、なんて感想を抱かせる
ものですが
超一流の人は違いますね。
説得力があります。

凡人の正論にはどこかに無理が感じられます。

天才の正論は、素直に読めます。
王道を歩むことの大切さが良く分りますね。
難しいことでしょうけれど。
(自分の仕事の世界を見れば分ります。
 良い仕事がいかに難しいことか)


シューコーさんは無頼派だから、なんてイメージは
マスメディアが面白くしているだけでしょう。
(まあ凡人とはスケールが違うので飲み方も尋常
 ではない、確かにそうではありますが、
 そんな話はツマラナイことなんです)


囲碁は私にはさっぱり縁がなく、
よくあんなに難しそうなことをできるな、と思います。

未知の世界に飛び込む勇気にも感心しますね。

どうしてあそこではなくてここなの?
いやあそこでも良いんだって?
で、どうしてここに決められたの?

どうにも分らない難しそうな世界です。
勇気があると言いますか、無責任と言いますか。
やはり子供の頃に始めるべきですね。

因みに、将棋はヘボですが子供の頃に近所の
大人の縁台将棋をみていましたので多少分ります。

ペットも似ていて、ワンコは子供の頃に飼っていな
かったので心の底が見えません。

祖父幸兵衛が「賭け事」は厳禁という人間で
囲碁将棋まで家ではやらせなかったのも一因です。

昔はお年寄が一日中碁を並べておられたものですが。

(追記)
本の最初に記述・編集 秋山賢司 と書いてあるのを
見逃していました。

後からプロの手が入っているのではと最初の構成など
疑わせる漢字がしないでもありませんでしたが
かなりな部分は本人の下書きがあるような感じに
仕上がっています。

それもプロの仕事ですねえ。


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