仲間内で褒めあって・・

2009-07-09 18:28:02 | 塾あれこれ
専門の分野で皆が認める達人がおられます。

刀を作らせたら今は誰が一番上手い、とか
肺がん手術ではだれそれとか。

寿司屋でオヤジと話をして「だれそれはシャリがいい」
とか「コハダは○○寿司」なんて聞かされると
信じますよね。

その方の意見にしかすぎないのですけれど
一応ね、信じます。

乾物屋さんが「この昆布は」とかいわれれば信じるしか
ありませんし、そのプロが褒める人がおられれば
それは素晴らしい方に違いないでしょう。


では、舞台演劇で俳優のだれそれが
「○○さんは演技が上手い」という場合はどうでしょう。

プロが言うことですから間違いではないでしょうが
乾物屋さんの話ほど信用性が高くありません。

緒方拳が上手いという人もいれば、そうではない、と
思う私などもいるわけです。

何でも褒めておけば無難ですがそうもいきません。

昆布は実際に使ってみれば価値が分ります。
俳優は基準がありません。

例えば、ジャンルが違えば評価も異なるはずです。

歌舞伎で上手い人を新劇で上手いというでしょうか?
笹野高史みたいに何でもできる人は別として
普通は別の世界に行けば評価はされません。
(笹野さんが勘三郎歌舞伎で輝いていたこと!)

同じジャンルでも評価が違うことだってありえます。

映画俳優でも同様です。
笠智衆を上手と言うか下手なのか。
・・器用ではないけれどね。

もちろん上手であることだけに価値があるか、も
大きな問題ではあります。


評価を専門にする評論家だって意見が違います。

結局、自分の中の何かが反応するかしないか。

こわそうなオバサンだけど、山田五十鈴の演じた
あの役の気持ちも伝わってくるよなー
この役もすごかったなー
それが沢山溜まってくると上手い役者と思うわけです。

反応しない人(悪くはありません。人いろいろ)は
「何だかいろいろやってるけど・・」と思うだけです。

絶対的な評価というものはなかなかありえません。
超スーパースターなら別ですけれど。


ことは役者には限りません。
プロ、仲間内の評価が絶対かと、疑問に思うのです。

仲間内で褒めあい素人の意見など見向きもしないのが
芸術系統に多いのですが、一番怪しいのが学校の美術。

(つづく、デス)


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