それでも生きてゆく=感想②

2011-09-16 15:47:42 | 塾あれこれ
7月に最初の感想を書いて、あっという間でした。
視聴率は上がらなかったようですね。

でも、とても良いドラマでした。
真面目なドラマのお手本になりそうですね。
脚本や演技の勉強の教科書に使えそうです。

最低限これくらいのレベルにしてもらえれば
韓流なんかに席巻されないでしょうけれどね。

とても良い脚本ですが、あまりに箱書がキチンと
している風で、ちょっと型にはまりすぎかも。
内容が重いので、それくらいのほうが分かり易いか?

最終回は初めから終いまで(泣きっぱなし)
泣きのツボにはまったかなあ。
若い人が一緒にいたら「なぜ泣く?」なんて処で
ワーワー。
満島さんが一生懸命明るくしてる姿だけで泣けます。

今回を含めて4週連続で泣かされてしまった。

(車で瑛太が怒って好きだと言うとこ、
 次の週は携帯での告白、
 因島の食堂での気持ちの交錯・・・)


立川談春が3.11からあと客が変わったといいます。

以前ならばドラマが少なくてあっさりしすぎていた噺が
今良いのですって。

3.11のあまりにも強烈な事実を目前にして、
ドラマの盛り上がりよりも大きな現実があることに
日本人が気づいたのではないか。
ドラマは少なくても、一つの悲しみで余韻を味わうのです。
手ごたえがなかった噺の受けが違ってきた・・
そんな内容です。


もしも談春の言う通りであれば、今回の『それでも・・』の
視聴率の伸び悩みが説明できるかもしれませんね。

もしもこのドラマがショッキングなことの連続であったなら
視聴率は伸びたかもしれません。

言いたいことは初めから分かるので過程を味わうドラマです。
人物の一人一人にドラマが詰っています。
その関係を味わうものでした。

登場する人たちの心の一つ一つにドラマが込められている
という形はジミに見えるのかなあ。
→日本人が変わってきたのかもしれません。

私などは、制作者が丁寧にドラマを綴りながら
(当然そうあるべきなのですが、作る方は大変です)
実は大きく飛躍がある!
よくよく考えればそんなバカな、かもしれないが面白い
こういう歌舞伎のようなドラマが好きです。

ただヒタスラ突飛な展開の連続をすればよい、
とは思わないのです。

年寄りになっちゃったのかなあ。


現実に人を慮ることが少ない世の中になってきたのかも
しれません。
平凡ながら「思いやりこそ愛情」なのに。

満島さんが兄に怒りをぶつけたところは、ただ裏切られた
というだけではなく、瑛太への思いやりも加わっていた、
「お兄ちゃんはどうして人の気持ちが分からないの!」

瑛太も(落胆した苦い笑い)だけではなくて、
相手の気持ちも少し分かっている笑いなのです。
七分三分?いや、八二?で。
相手がそう言うしかないだろう事を許しています。
そこを演技できるというところが役者のスゴサですね。


自分が自分が、ばかりだと気持ちのヒダを読みづらいかなあ。


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