欧米でも食べられる物を捨てていた

2012-07-26 09:31:23 | 塾あれこれ
昨日の続きです。
ドイツのドキュメンタリー。

賞味期限が、食べられるものを捨てる免罪符になっています。


更に食料品店の店頭から捨てられるだけでなく
農地の収穫現場ですでに廃棄されている話が続きます。

ドイツのジャガイモ畑では収穫の5割が捨てられるのです。

見た目が悪い物、大きさが不十分なもの、更には
大きすぎるものまで「規格」に合わないのです。

立派なジャガイモを捨てて・・バチあたり、なのですが
暫く前までEUの規格でそう決められていたのですから。

日本でも曲がったキュウリは出荷できませんね。
私が子供のころは八百屋で曲がったのを売っていました。

確かにその頃でも同じ味、同じ価格ならば曲がったのより
まっすぐなものを買っていたと思います。
しかし値段が安ければ曲がっててもよいので
消費者にとっては選択の範囲です。

規格で曲がったものを捨てられるのは選択の自由を奪われて
いることになりますね。

なぜそのような規格が出来たか。

消費者の好みもあるでしょう。
条件が同じなら曲がったキュウリを買わない人が多いのです。
(筒の中で強制的に真直ぐに育てただけなのに)

けれども消費者より遥かに大きな理由は販売する側の都合。
箱に詰めやすいし、輸送コストはかからないし・・

一種政治的な力で役人に規格を作らせたのですね。

今、EUでは規格は撤廃されているそうですが、販売側が
「規格品」だけしか買わないので、相変わらず規格があるのと
同じことのようです。

ビジネスが食べられるものを廃棄させるのです。


市場ではどうか。

ここでも食べられるものが廃棄されています。

遠い外国から運ばれてきた果物などが、セリで売れ残れば
その日に捨てられます。
以前は、まだ食べられるとして持って帰ったりすることも
あったようですが転売禁止などの理由で廃棄!

また、品質の悪いモノが混じった箱は、他の品質が良くても
廃棄に回されるはずです。
良い物を選別しなおす、なんてことはしません。即廃棄。

バナナの現地の人が欧米の規格に合わせて生産・出荷した
ものを、美味しく食べられそうなのに、全廃棄です。

経済先進国は発展途上国にプランテーション農業をおしつけ
そのこと自体がすでに大きな問題であるのに、作らせ運んできた
農作物がまだ食べられる状態でも、都合で捨てるのです。

飢餓に苦しむ多くの人がいるというのに。

飢餓に苦しまなくとも、先進国の農産品の高値維持は
他の国の貧困層を苦しめます。
・・なぜ安くしないか?・・商売に差し支えるから。

では商売の人だけが悪くて一般消費者には無関係ですか?

食べられるものを安易に廃棄できる経済を容認することが
一番の悪の根源だと私は思うのですが。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿