受け身でどうする

2015-03-15 15:06:58 | 塾あれこれ
とある大手学習塾のCMです。
予備校といったほうがイメージですかね。

卒業生とおぼしき何人かの若者がTV画面に登場
「こんなによい塾でした」と言っているものです。

ある若者は
「一つ問題をクリアーすると塾が一つ上の課題を
 与えてくれ、力を伸ばしやすかった」

どんな勉強でもステップアップは重要です。
ですから「効率よく」それができて、
塾に通った効果があったと喜んでおられるのでしょう。

ま、画面の人は役者さんマガイかもしれませんが
実際「私もそう」という人は少なくないと思われます。

でもそれって小学生半ばまでの勉強姿勢ではないですか?

大学受験の年にもなって(もう大人でしょ)
次はどれ、と指示していただかないと勉強が旨く出来ない
なんて、私から言わせれば「ありえねー」

勉強とは、自分で次のステップを探す力を身につけること
だからです。

極論をすれば、上記の大手塾は個人の人間的成長の
足を引っ張る、有害なことをしているとも言えるでしょう。


塾は、いやあれは一人の卒塾生の感想なので、と
逃げるかも知れません。

CMで流してるのはお宅なんだから、その逃げは通用せず!


けれども日本の現状は上記塾のようなありかたで
動いているような気がしてなりません。

手とり足とり、懇切丁寧に関わって
出来てくる若者は完璧な受け身人間。

マニュアル、先例、には詳しいが、そこにある「何故」は
抜け落ちているのです。
少しでも、外れると自分では考えられず、勇気もない。

それでも何とかなるほど日本は「まだ余裕がある」ようで。


小学校からの教育、塾も含めて、その多くが
「嫌われない、実績を上げる」ことに縛られ
「自分で考える」厳しい面には触れないのでしょう。
ひたすら甘くなる・・・


子どもへ好き勝手に思う様を言わせ、
「個性的」だの「自分で考えてる」だのという評価は
いかがなものでしょう。

たしかに必要ではありますが、厳しさを教える
という方向のジャマをしかねないのです。

IT機器で教える○×教育とともに
もっとマイナス面が論じられてもよいのですが。