緑陰や鴉嫌いのひととゐて ひよどり 一平
(りょくいんやからずぎらいのひとといて)
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カラスはさほど好きではない。しかし、嫌いでもない。
ゴミを漁っているカラスは大嫌いだが、公園の樹木の枝に止まってじっと私を窺っているカラスは嫌いではない。私の動静を監視しているらしいカラスには、親しみさえも感じてしまう。
カラスと真鯉の嫌いな友人がいる。嫌いな理由が分からないのだが、緋鯉が嫌いでないらしいから、黒っぽい不気味さと獰猛さが嫌いなのかもしれない。
カメラ持参の私は、カラスがいればレンズを向けるし、池の鯉も絶好の被写体なのだ。