子供の頃、おたまじゃくしは日常的に見ることができた。
もちろん蛙も、ぴょんぴょんぴょんぴょんと、何処にでもいた。
この頃、私の周辺では、何処かへ行かなければ見ることが出来ない。
写真のおたまじゃくしは、栃木県の「花の江の郷」で撮影した。
今、カメラの枠の中に30匹ほどのおたまじゃくしがいて、一応は静寂を保っている。
が、しかし、外の世界から何らかの刺激が加わると、この静寂は即座に破壊される。
泥が舞い上がり、おたまじゃくしをしかと認識することができなくなってしまうのだ。
蝌蚪の乱だ。
その乱も、幾秒か後には、もとの静寂が戻ってくる。
もともと蝌蚪の国は平和なのだ。
鎮づもりて次の乱待つ蝌蚪の國 ひよどり 一平
(しずもりてつぎのらんまつかとのくに)
蝌蚪はおたまじゃくしのこと。