狭い庭の一角に、苔が生えた。
私が植えたわけでもなく、種を播いたこともない。
今年の春になって、勝手に移り住んできたのだ。
しかも、小さな花を咲かせた。
もちろん、無頓着な私は、苔の名前は知らない。調べようとも思わぬ。
が、暫くの間は、そっとしておこうと思っている。
故あって移り住んで来た小さな植物と、私たちのささやかな共存共栄だ。
少しばかり離れたところには、どくだみが跋扈している。
いまのところ、棲み分けが出来ている様子。
しかしいずれは、どくだみの天下になるかもしれない。
その前に、どくだみをなんとかしようか。