所用があって、墓参りを兼ねて、菩提寺の住職を訪ねた。
帰りの道すがら、久しぶりに六義園に行ってみた。
六義園と言えば、その昔、川越藩主・柳沢吉保が築園した庭園。明治時代に入って、三菱の創業者である岩崎弥太郎の別邸となっていた。現在は東京都所有となり、國の特別名勝に指定されている。
私はこの近辺で新婚時代を過ごした。
当時、入園は自由だったが、現在は有料となっている。
しだれ桜の老木があるが、まだ満開には到っていなかった。しかし、日和もよかったせいか、ゆったりと観桜の気分に浸ることができた。
辛夷の大木もあるのだが、こちらも三分咲き程度だった。
それでも白が蒼天に映えて、たましいが舞っているように見えた。
地震・津波被災者の御霊を鎮めているようにも見えた。
千 昌夫の「北国の春」が唇にのった。
久しぶりに心穏やかな時間を過ごすことができた。
北国の御霊鎮めの辛夷かな 鵯 一平
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