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ゴキブリ団子、スプーンで完食!

2021年01月05日 | 我が家の泣き笑いストーリー

皆さんこんにちは。お久し振りです。masaです。

今日は、我が家で繰り広げられた認知症の母トミスケとの愉快な生活をご紹介する〝我が家の泣き笑いストーリー〟で、まだ未公開だった愉快な話をお届けいたします。

認知症の症状の一つ、『異食』についての、それはそれは愉快なお話ですよ。

 

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我が家の泣き笑いストーリー

第20話 ゴキブリ団子、スプーンで完食!

ある日、病院での勤務中に、中学生の娘から連絡が入りました。

その内容は「外の倉庫にあったゴキブリ団子をおばあちゃんが食べちゃったの!」「お母さんどうしたらいい?」という悲壮な電話でした👀👀👀

エ~~~!

ゴキブリ団子って、何を食べたの!?

何処にあったの!?

その時の私は既に勤務時間は終えていたので、すぐに家に戻ることにしました。

 

家に戻り母が食べたものを見てみると、それはそれは美味しそうな、まるでチョコレートのようなゼリー状のもので、スプーンですくって食べられるような軟らかいものでした。

箱の中を見ると、ゴキブリ団子を全部、キレイにスプーンで完食してありました~。(笑)(笑)(笑)

「これは美味しそうに見えるから食べたかっただろうね」と笑って娘に伝えると、「またそんな吞気なこと言って、こっちは大変だったんだから・・・」と呆れ顔。

よく考えてみれば、中学生の娘一人で心細かっただろうに、本当に申し訳なかったと平謝りに謝りました。

胃洗浄が必要と思い早速病院に連絡したところ、すぐに受診するようにとのこと。何事か全く訳が分かっていない(笑)母を連れて病院へ行ったのです。

 

それから珍道中「我が家の泣き笑いストーリー」の始まりで~す。

 

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病院に着くと、

「まさちゃんどこ行くの?」とニコニコして嬉しそうに尋ねる母トミスケ・・・。

「お母さんがネ、ゴキブリ団子を食べちゃったので病院で診てもらうよ😊」

「え~ホ~カ~」(相槌を打つ母の言葉)

「誰が~」

「お母さんがゴキブリ団子食べちゃったの😊」

「え~ホ~カ~」

「誰が~」(笑)

と・・・、こんな会話を10回ほど繰り返しながら、母の診察を待ちました。(笑)

 

診察室に入ると、ドクターが「認知症って大変やね」と言いながら、早速、胃洗浄の準備です。

ドクターが一番心配されたことは、意思の疎通が難しい場合、胃洗浄の太い管を上手く飲み込むことができるかどうかということでした。

しかし、母は胃管を飲みこむことが今まで見たことがないほど上手にできて、私も驚きました。(笑)

普段、胃洗浄の患者さまには、「うどんを飲み込むようにゴックンと飲んでくださいね~」「そうそう上手ですね~」と言いながらするのですが、ほとんどの方が咽頭刺激で「オエッ!」となります。

しかし母は、10mmの太さの胃管をうどんのように飲み込み、拍手喝采でした!

そして、胃洗浄をしている時も、「まさちゃん、いま何しているの?」と苦痛もなく喋り続けたのです。(笑)

「お母さんがゴキブリ団子を食べちゃったので、胃の中をキレイに洗っているからね。もう少し頑張っていてね😊」

「え~ホ~カ~」

「誰が~」

10秒もたたないうちにまた・・・。

「まさちゃん何しているの?」

「お母さんがゴキブリ団子を食べちゃったので、胃の中をキレイに洗っているからね。もう少し頑張っていてね😊」

「え~ホ~カ~」(笑)

「誰が~」(笑)

「お母さんがゴキブリ団子食べちゃったのよ😊」

・・・・・・。

こんな問答が、何回も続きます(笑)

この会話を耳にしていたドクターが、「大変ですね~」「しかし、丁寧に対応していますね~」

と感心されるやら、呆れられるやら(笑)

 

お陰様で、胃の洗浄がスムーズに終わり、点滴注射で補液をすることになりました。

点滴注射が始まると、母は今度は家に帰りたい気持ちが高まり、注射を抜こうとしてしまいます。

私は母をなだめたり握手をしたりするのですがなかなか難しく、最後は、シーネ(腕を伸ばして固定する板)をあてて一件落着。(笑)

すると

「まさちゃん、私は手の骨が折れたの?」

という言葉が。点滴注射のためにシーネで固定された手を見ての言葉でした。(笑)

「お母さんがね、ゴキブリ団子を食べちゃったのでね、胃の中を洗って点滴注射をしているからね。もう少し頑張っていてね。😊」

「え~ホ~カ~」(笑)

・・・・・・。

「まさちゃん、私は手の骨が折れたの?」

「手の骨は折れていないよ。お母さんがゴキブリ団子食べちゃったので、胃の中をキレイに洗って点滴の注射をしているからね。もう少し頑張っていてね。😊」

「え~ホ~カ~」

・・・・・・。

「誰が~」

「お母さんがゴキブリ団子食べちゃったのよ😊」

「え~ホ~カ~」

 

こんな会話を何十回と繰り返していると、カーテン越しの救急外来で嘔吐をしていた男性が、声をかけてくださいました。

「大変ですね。お二人の会話を聴いていたら、申し訳ありませんが可笑しくて、笑えてきて笑いを我慢することが大変で・・・ハハハ」

私は、「気持ちが悪く大変な時に申し訳ありません」

とお伝えすると、

「なんのなんの、笑いをこらえていたら吐き気がなくなりました!」と・・・。(笑)

救急外来の職員さんや患者さまにもご迷惑をおかけしましたが、母は何もなかったように清々しい顔をして帰宅することに。(笑)

 

さすがトミスケです。

我が家の泣き笑いストーリー、「ゴキブリ団子、スプーンで完食!」の巻。

トミスケ! アッパレの結末でした~。❤😊

お読みいただき、ありがとうございま~す。masa

 

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ウェブサイト「認知症介護の見方を変えよう!」https://happykaigo.jp

追伸で~す。トッシーです。

78年ぶりに記事を書いてくれた、masaの「我が家の泣き笑いストーリー」でした。

masaに感謝です。

まだ20話近くありますので、また書いてくれるのを楽しみにしています。

このストーリーに出てくる、母が異食したゴキブリ団子の商品は、残念ながら現在は販売されていないようです。masaが言うには、スプーンで食べれられるゼリー状で、まるでチョコレートと見間違えるようだったとか・・・。

認知症の母なら、美味しいと思って食べてしまったのも頷けますね~。

 

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