藤棚を下から見上げると
不思議な景色を見ることができます
藤は横から眺めて楽しむもの
それは解かっているのですが
吸い込まれるような
花房の先に別の風景が見えそうな
ほら
よく見てごらん
風に棚引き
筆先のように揺れる
描き出す字はナニ?
気の向くまま
風の吹くまま
別院深深夏簟清
柘榴開遍透簾明
樹陰満地日当午
夢覚流鴬時一声
日差しが未だ軟らかかった時期
出合う風景も未だ眩しかった頃
藤紫
光り輝き
その存在を誇示するように
でも
軽やかに風に遊ぶ
あはれしばしこの時過ぎでながめばや花の軒ばの匂ふあけぼの
春の色は柳のうへに見えそめて霞むものから空ぞさむけき
夢のうちもうつろふ花に風ふけばしづ心なき春のうたたね
不思議な景色を見ることができます
藤は横から眺めて楽しむもの
それは解かっているのですが
吸い込まれるような
花房の先に別の風景が見えそうな
ほら
よく見てごらん
風に棚引き
筆先のように揺れる
描き出す字はナニ?
気の向くまま
風の吹くまま
別院深深夏簟清
柘榴開遍透簾明
樹陰満地日当午
夢覚流鴬時一声
日差しが未だ軟らかかった時期
出合う風景も未だ眩しかった頃
藤紫
光り輝き
その存在を誇示するように
でも
軽やかに風に遊ぶ
あはれしばしこの時過ぎでながめばや花の軒ばの匂ふあけぼの
春の色は柳のうへに見えそめて霞むものから空ぞさむけき
夢のうちもうつろふ花に風ふけばしづ心なき春のうたたね