妄想を少しと、好きな物、好きな事を備忘録のように、

好きなもの、好きなこと、
思いついたまま綴っています。

好きの範囲は人それぞれ、お注意下さい。

互いに影響を与えながら

2016年10月22日 | QOL

伊東若冲:1716年-1800年

勝川春章:1726年-1793年 

葛飾北斎:1760年-1849年

酒井抱一:1761年-1829年

鈴木其一:1795年-1858年

安藤広重:1797年-1858年

こんな風に並べると、歴史がただの暗記モノではないことに気づきます。

京都の若冲、春章に始まる浮世絵、抱一が蘇らせ発展させた琳派、

同時代に活躍した画家達ですから、それぞれに影響を与えながら、

江戸の絵画が最高潮に達した時代です。

前期、後期の作品の入れ替えがあるので、もう一度、

金曜日の開館すぐでも、沢山の人。

同じ人の多さならば、夕方の方が良かったかもと不安を抱えながらも、展示室へ、

一度其一の絵の前に立てば、そんな不安も消え去ってしまいます。

 

こじつけに近いかもしれませんが、

師匠の抱一から受け継いだ江戸琳派の絵、

そのなかに、動植物への細やかな愛情は、きっと若冲のそれ、

そして、鮮やかな色彩は、錦絵から、春章、広重の肉筆画を、

そして、大胆な構図は、北斎からか、

彼の作品を見ながら、そんなことを感じました。

 

流派はちがっても、同じ時代に生きた画家達ですから、

どこかでそれぞれの作品を目にすることはあったはず、

その結果として、互いに影響を与えあい

最後には、海を渡り、西洋絵画に影響を与えるまでになった、

ちょっと言い過ぎかもしれませんが、

そのくらいに、凄い人々が集まった時代なのです、

その中で、今回は、其一。

草花の、その蔓の先まで、ありのままに、活き活きと、

そしてその花の色は、実物以上に艶やかに描かれています。

本物の生き物が止まったとしても、違いが分らない精密な絵

大胆な構図、それに、其処此処に垣間見える遊び心。

前期、後期にわたり様々な其一の作品を堪能することが出来ました、

 

最後に、もうひとつ、付け加えるなら、1704年を、、

この年は、の製造法が発見されたとされる年。

若冲が最初に使い、浮世絵では、北斎が、

そして、広重ブルーと呼ばれるまでに、

この色がなかったならば、江戸の絵画が隆盛はなかったと思うのです。

もちろん、其一のこの絵の朝顔も、

 

琳派の特徴である、金屏風に、緑青の緑とベロ藍の藍。

彼もまた、広重と同じように、この藍の色に魅せられてこの絵を描いたのだと思うのです。



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