日本のはるか北東、
北大西洋のアリューシャン列島にある、
アッツ島をご存知でしょうか。
確か、玉砕という言葉が最初に使われた戦い。
それを題材に、藤田嗣治が描いた一枚の絵を巡るお話、
それが、平山周吉著、芸術新聞社刊、「戦争画リターンズ」です。
一度は、撤退し、戦略上の重要性に乏しいしまに、
再度拠点をつくり、玉砕しなければならなかったのか、
会田誠の絵から始まり、寄り道をしながら、
戦後の藤田嗣治の苦悩と共に、
彼の絵を通して、アッツ島の戦いについて語られています。
ふと思ったのです、
昨今の粉飾決算と同じことが、
この時、アッツ島に関わる軍事行動の時に、
起こったのではないかと、
つまり、上席者の気持ちを忖度して、
この島を占領する作戦を立案したのではないか、
北の海の、孤島、そこには珍しい植物の宝庫。
ただ、それがこの島に上陸し、占拠した理由で、
それが、悲しい結末の引き金になったのではないかと、
唯一の救いは忖度された側が、
そのことで、深く心を痛め、この島のことを気にかけ、
それ以外の様々なことも含めて、
生涯をかけてその罪を償おうとした、
そして、その贖罪は、平成の世になっても、
引き継がれていること。
昨日、8月15日。
いろいろなメッセージが発せられるなか、
ふと、この本のことを思いだしました。
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