妄想を少しと、好きな物、好きな事を備忘録のように、

好きなもの、好きなこと、
思いついたまま綴っています。

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忖度するということ

2015年08月16日 | 読書

日本のはるか北東、

北大西洋のアリューシャン列島にある、

アッツ島をご存知でしょうか。

確か、玉砕という言葉が最初に使われた戦い。

それを題材に、藤田嗣治が描いた一枚の絵を巡るお話、

それが、平山周吉著、芸術新聞社刊、「戦争画リターンズ」です。

 

一度は、撤退し、戦略上の重要性に乏しいしまに、

再度拠点をつくり、玉砕しなければならなかったのか、

会田誠の絵から始まり、寄り道をしながら、

戦後の藤田嗣治の苦悩と共に、

彼の絵を通して、アッツ島の戦いについて語られています。

 

ふと思ったのです、

昨今の粉飾決算と同じことが、

この時、アッツ島に関わる軍事行動の時に、

起こったのではないかと、

つまり、上席者の気持ちを忖度して、

この島を占領する作戦を立案したのではないか、

北の海の、孤島、そこには珍しい植物の宝庫。

ただ、それがこの島に上陸し、占拠した理由で、

それが、悲しい結末の引き金になったのではないかと、

 

唯一の救いは忖度された側が、

そのことで、深く心を痛め、この島のことを気にかけ、

それ以外の様々なことも含めて、

生涯をかけてその罪を償おうとした、

そして、その贖罪は、平成の世になっても、

引き継がれていること。

 

昨日、8月15日。

いろいろなメッセージが発せられるなか、

ふと、この本のことを思いだしました。



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