手に取ろうと思えば、いつだってそう出来たけれど、
少しの間、我慢していた。
いくら大好きな蔵元さんの作品とはいえ、
連続だと、味がぼやける気がして、間を開けた、
今週の頭から、想うのは、このお酒のことと、もう一人のこと、
それが、ようやく、手元に、目の前のグラスに注がれ、
シュワシュワした、濁ったお酒が、呑まれるのを待っている。
福岡県 大川市 若波酒造合名会社
Wakanami Sparkling Sake
原材料:米(国産)米麹(国産米)
原料米:寿限無100%
精米歩合:55%
アルコール分:13%
去年に続いて、今年も、出会うことのできたお酒。
冷蔵庫から取り出し、そのままグラスへ、
シュワシュワした発泡の音が、湿った空気を少しだけ乾いたものしてくれる。
口の中で弾ける泡が、味蕾を刺激して、目覚めさせる。
そこに、若波さんの甘さを感じると、頬が緩み、幸せな気分になる。
酸味が表に立たないのは、温度が低いからか、それとも、蔵元さんの技なのか、
最近避けていた酸味を探してしまうほど、品の良い甘さが味の基本。
もちろん、酸味も隠れていて、いい具合の隠し味に。
夏を越したお酒なら、しっとりと、まったりとお付き合いしたいし、
若くて、ピョンピョン跳ねる、若いお酒なら、その躍動を見守りたいけれど、
この季節のお酒ならば、若さと成熟の間の味を、
拗ねて、弾む勢いがなくなる前にサクサクと頂く。
それが流儀かもしれないと、
四合瓶が寝転んでしまいそうな、言い訳に過ぎないのですが、
味の変化なんて、どうでもいいから、
今、一番美味しい状態で飲み干してしまうのです。
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