JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

伯・仲・叔・季

2010年06月28日 | j-l

「♪ 六月の雨には 六月の花咲く 花の姿は変わるけれど ・・・♪」
昨夜そこそこ強く降った雨も今朝にはあがり、青空が拡がっていたりして、昨日よりさらに暑いように感じます。

最近じゃDMと請求書しか届かない我が家の郵便受けに、なにやらじつに美しい文字でしたためられた葉書が届きました。
ちょっと前に野菜をいただいたお返しにと安い干物を送った大叔母(母の叔母さん)からの礼状でした。送ってすぐに電話でお礼をいただいたのに、わざわざ礼状とはいかにも義理堅い。
「それにしても達筆だよねぇ」
まさに書き慣れているというか、我が親戚とは思えぬ綺麗な字です。
「昔、習字の先生だったからなぁ」と母。
なるほど納得でありますが、キーボード馴れしている私なんぞには、綺麗な字を書く方が羨ましくてしょうがありません。
「なら、ペン習字でも始めれば」
う~~~ん、その気があれば20年前にそうしていたでしょうけど、そこまでの必要性は感じてないもんで・・・・(笑)

もともと字が汚い私が、ワープロ、パソコンという便利なグッズを手にしてからは、ほとんど文字を書くことが無くなり、なおさらにひどい字になってしまったわけですけど、けっこうみなさんそうでしょ?
正直言って、荷物を送るときに住所や名前を書くくらいで、それ以外文字を書く必要性が無くなっているというか・・・・それじゃイカンのでしょうけどね。

そうそう、礼状を送ってくれたのは大叔母ですけど、『伯母』『叔母』の違いって一瞬分からなくなったりしません?
これもキーボード慣れした弊害でしょうねぇ、私も先日の記事『姉弟っていいなぁ』で、『叔父』『伯父』と全く違和感なく変換しそうになってしまいました。

「伯・仲・叔・季」もとはといえば、この兄弟の順序を示す字から『伯』『叔』の違いがきているわけですから、母の弟なら『伯父』ではなく『叔父』なんでありまして、それが理屈は分かっていても何気に間違った変換をしてしまう、おそらく、我がログの過去の記事にもこういった間違いは多々見つかるだろうと思います。

じつに年寄り臭い言い方をすれば
「若者よ、携帯電話やパソコンに頼らず、自分自身で文字を書く事を怠っちゃいけんよ」
ですかね。もちろん自分がそれで失敗しているからこその事ですけど。

余談ですが、
「今度のパラグアイ戦は、おそらく実力伯仲、いい試合になると思うよ」
ってな『実力伯仲』『伯仲』も、「長男と次男ではそれほど差がない」ってとこから来ている言葉ですからね。えっ?そんなの常識だろうって?まぁまぁ(笑)
『伯夷叔斉』私のような清廉潔白な人柄をあらわす言葉ですが、これも殷の紂王を討たんとする周の武王の前に立ち「臣下が主君を討つことは非なり」とさとそうとした兄伯夷(長男)と弟叔斉(三男)の故事に習った言葉でありますし・・・・・・

「いい、もういい、なにも言うな!誰が清廉潔白だって?文字とか言葉とか以前に考えが間違ってるから」

さて、今日の一枚は、J.J.ジョンソンとカイ・ウィンディングです。

トロンボーンというと、私は嫌いな音じゃないんですが、じゃっかん鈍くて重い感じがしますよね、「やっぱメインに他の一管は必要だよ」みたいな。ところが、今日のアルバムをはじめ二人が組んだ双頭バンドを聴くと、その固定観念は間違いだと思ってしまいます。

それは、綿密なリハか打ち合わせがあったからなのか、それとも、二人のトロンボーンが根本的に他と違うのか、ともかく軽快で飽きさせない「トロンボーン二本のフロントもアリじゃん」てな感じにね、なるんですよねぇ(笑)

ただ、一方で、トロンボーンという楽器が、現在あまり脚光を浴びない原因も分かるような感じがこのアルバムを聴くとするんです。
それは、この楽器の難しさ、アンサンブルでこそ活きるといった宿命・・・・よく分かんないけど・・・そう思うんです。(笑)

いずれにせよ、トロンボーン・ジャズの名盤であることは間違いのない一枚だと思います。

JAY & KAI / J.J. JOHNSON, KAI WINDING
1947年12月, 1952年3月, 1954年8月録音
J.J. JOHNSON, KAI WINDING(tb) LEO PARKER(bs) BILLY BAUER(g) WALLY CIRILLO, HANK JONES, LOU STEIN(p) AL LUCAS, EDDIE SAFRANSKI, CHARLES MINGUS(b) KENNY CLARKE, SHADOW WILSON, TINY KAHN(ds) AL YOUNG(perc)

1.BERNIE'S TUNE
2.LAMENT
3.BLUE'S FOR TROMBONES
4.THE MAJOR
5.YESTERDAYS
6.CO-OP
7.REFLECTIONS
8.BLUES IN TWOS
9.WHAT IS THIS THING CALLED LOVE
10.THE BOY NEXT DOOR



最新の画像もっと見る

コメントを投稿