今日は、暦上では『入梅』、いよいよ雨の季節が近づいています。天気予報を見ると今週末から来週にかけて本州各地も梅雨入りしそうですよね。ジメジメはあまり好きじゃありませんが、雨乞いするほどの空梅雨でも困るわけですから、しばらくは我慢しましょう。
梅雨入り前の昨晩は、またしてもいつものバーで飲みすぎまして、ほんとにまぁどうしようもないバブ君であります。
いつものようにビールで始まり、ハーパーを・・・
何杯飲んだ頃だったでしょうか?すでにそこそこ(完全にかな。笑)出来上がっていた頃、ひとりの若者が来店されました。
「この人も(私のことです)、けっこう音楽好きなのよ。」
と、ママが私に話をふると
「何か楽器、やってらっしゃるんですか?」と彼
「いやいや、楽器はどうにも・・・聴く一方でして」
彼は、三線に始まり、いろいろと楽器を嗜んでいらっしゃるそうで、しばらく音楽談義に花が咲きました。すると
「僕はねぇ、ジャンゴ・ラインハルトを愛しているんですよ」
若者からまさかこの名が出るとは思っていなかったので
「またまた、ずいぶんと渋いところを・・・・・」
「えっ?ジャンゴ知ってます。ジャンゴですよ、ジャンゴ・ラインハルト」
そりぁ、彼よりはずいぶんと長く生きていますんで、私が知っていて何の不思議もありませんが、
「嬉しいなぁ、ジャンゴの話をしても知らない人ばかりで・・・嬉しいなぁ」
そこからは、ジャンゴ、ジャンゴで最後まで話が盛り上がりました。
まっ、たしかに私も熱くジャンゴを語り合った経験はありませんでしたが、いくぶんでもジャズを囓ったリスナーなら、ジプシー・スイング、ジャンゴ・ラインハルトの名は知っていてとうぜんですし、そこまで感激しなくてもねぇ
それにしても、いかにジプシー音楽やその他の民族音楽に陽の目が当たりつつあるとの不確定な情報は聞きつつも、こんな若者がいるとは、ちょっと驚きでした。
てなことで、久しぶりにジャンゴのCDを引っ張り出して聴いてみました。もちろん、私の好みとするジャズからはかなりの隔たりはありますけど、なかなかよろしいものです。それにしても、左手が不自由で弾けるギターの演奏ではありませんよね。ギターをあきらめた私の最大の理由が、指の短さであった(通称ドラえもんの手ね)なんて事は、いかに言い逃れであったかがよく分かります。
今夜の我が部屋での音楽会は、ジャンゴに始まり、何故か急に聴きたくなってアストル・ピアソラを聴き、ジョー・パスの「FOR DJANGO」を、今聴き終えました。次はMJQかな。
さて、今日の一枚は、そんなわけでMJQです。
ご存じタイトル曲である「DJANGO」は、ジャンゴを偲んでジョン・ルイスがつくった名曲でありますねぇ。
ルイスの好き嫌い、MJQの好き嫌いは、こっちに置いておいたとして、この曲は良い曲だと私も思います。
ルイスはジャンゴの何をこの曲に込めてつくったのかはよく分かりませんけど、ジプシー音楽とジャズの融合といったあたりが、「ジャズとクラシックの融合」というルイスの大命題に通じるものがあったのでしょうかねぇ?
ともかく、今晩の音楽会は、昨夜飲めなかった日本酒とこの「DJANGO」の融合で終わろうと思います。
「って、また飲んどんのかい!」
DJANGO / MJQ
1953年6月25日録音
MILT JACKSON(vib) JOHN LEWIS(p) PERCY HEATH(b) KENNY CLARKE(ds)
1.DJANGO
2.ONE BASS HIT
3.LA RONDE SUITE
4.THE QUEEN'S FANCY
5.DELAUNAY'S DILEMMA
6.AUTUMN IN NEW YORK
7.BUT NOT FOR ME
8.MILANO