こんな私に質問が

今日も空模様は定まりません。それほど暑くもないのでメタボチック・バブには好都合なのでありますが、「本当の夏は何処へ行ってしまったのでしょうね」と心痛とともに空を見上げる方も多くいらっしゃるでしょうね。

昨日、いつも我が駄ブログに遊びに来ていただいているcocoa_teaさんから「coltranologyvol1&2は、CD化されているでしょうか。」というご質問をいただきました。
コメントをいただくのはじつにありがたいのですが、私ごときにジャズに関する質問をなさるとは、よほどの勇気が必要でありましたでしょうに、なんとかお答えせねばバチが当たります。そこで、今日はそれがらみのお話を一つ。

コルトレーンの「COLTRANOLOGY」というと、vol.1が1961年11月23日のストックホルムでのライブ、第一ステージの音源が、vol.2は、1963年10月22日の同じストックホルムでのライブ音源が収められたアルバムだと記憶しています・・・違ったかな？（笑）

まずは、1961年のヨーロッパツアーですが、これがまたハードなスケジュールでありまして、11月18日のフランス・パリの『オリンピア劇場』をかわきりに、19日はオランダ・アムステルダム、20日デンマーク・コペンハーゲン、22日フィンランド・ヘルシンキ、23日スウェーデン・ストックホルム、26・27・29、12月2日西ドイツ、とまぁライブしまくり、私なんざぁこの時期ヨーロッパに生きていれば、追っかけ必至だったろうという・・・・・

この間の音源は、海賊物も含め数多く残っています。しかしながら私も全てを把握しているわけではなく、「『THE JOHN COLTRANE Reference 』の和訳本が出てくれればなぁ」と祈るのもそのあたりに原因があります。
さらに、音源のレコード化も多種多彩というか、つまり、パブロは別格としても、インパルス以外のレコード化はかなり無秩序であったとも思えます。
さらにさらに、ヨーロッパのみでリリースされたレコード、日本で再編集されたレコード等々追いかけるにはいささか難儀な状態とも言えるのではないでしょうか。

ともかく、「COLTRANOLOGY Vol.1」に収められた1961年11月23日のストックホルムでの第一ステージ（この日、ジョン・コルトレーン・クインテットは二回の公演を行っなっています。）ライブ音源は、「BLUE TRAIN」「NAIMA」「IMPRESSIONS」「MYFAVORITE THINGS」の４曲、「ERIC DOLPHY QUINTET LIVE ON MOUNT MERU」等の海賊盤に頼るか・・・・・いやいや、市場に出回っているかどうかわからんレコードを探してもしかたありませんね。頼るはパブロの７枚組ＣＤボックス「JOHN COLTRANE LIVE TRANE  THE EUROPEAN TOURS」です。
ただし、「NAIMA」「IMPRESSIONS」「MYFAVORITE THINGS」が、「COLTRANOLOGY Vol.1」と同じテイクなのか？
友人の元へ嫁いだ「COLTRANOLOGY Vol.1」が、我が手元に帰らぬ限り聴き比べが不可能な状況です。（笑）

次に「COLTRANOLOGY Vol.2」ですが、これはパブロの「THE EUROPEAN TOUR」「AFRO BLUE IMPRESSIONS」と同様の音源だと思いますので、このアルバムを探すか、もし「MYFAVORITE THINGS」が聴きたいということであれば、Vol.1同様「JOHN COLTRANE LIVE TRANE  THE EUROPEAN TOURS」にしっかり収まっています。

で、結論ですが、同ツアーの録音はＣＤでも幾種類も世に出回っています。それらを買い集めてテイクを確認していくという手もありますけど、手っ取り早いのはやはり７枚組ＣＤボックス「JOHN COLTRANE LIVE TRANE  THE EUROPEAN TOURS」ですかねぇ
ただ、他のミュージシャンのライブもそうでしょうが、特にコルトレーンのライブというのは、メジャー盤だけ聴いても傑作揃い、都度都度に様々な変化があって、ファンとしては全ての音源、テイクを聴いてみたいと思うのはとうぜんだと思います。

cocoa_teaさん、なんらかの参考になりましたでしょうか？
英語が苦手な私は、『THE JOHN COLTRANE Reference 』を購入するのに躊躇していますけど、この本に掲載された資料をもとに、テイクごとにＬＰないしＣＤを探すというのが、最も確実であるとは思いますよ。
でもねぇ、そんな時間もお金も・・・・けっきょくそこに行き着く私は、本来のコルトレーン・ファンではないのかもしれませんね。（笑）

さて、ということで、以前に紹介済みではありますが、今日の一枚は、そのコルトレーン７枚組ライブ・ボックスです。
参考までに、今回はテイクごとの録音年月を書き添えてみました。

余談ですが、文中に登場した「ERIC DOLPHY QUINTET LIVE ON MOUNT MERU」なる海賊盤、まるでエリック・ドルフィーのクインテットにコルトレーンが参加したかのごとくのネーミングですよね。
これは、この時「コルトレーンをドルフィーが上回ったような演奏を聴かせた」というくらいドルフィーが輝いていたという意味でもあるようなのですが、はたして、それがこの「DISC 1」に収められた演奏で感じ取れるのか？
私は、パリでの「MY FAVORITE THINGS」と五日後のストックホルムでの同曲を聴くことで、少しだけ感じ取れるような気がしています。

LIVE TRANE  THE EUROPEAN TOURS / JOHN COLTRANE
1961年～1963年録音
JOHN COLTRANE(ts,ss) ERIC DOLPHY(as,fl,bcl) McCOY TYNER(p) REGGIE WORKMAN(b) ELVIN JONES(ds) [DISC 1, DISC 2-1～3]
JOHN COLTRANE(ts,ss) McCOY TYNER(p) JIMMY GARRISON(b) ELVIN JONES(ds) [DISC 2-4～7, DISC 3～7]

DISC 1
1.IMPRESSIONS (1961/11/18 パリ)
2.MY FAVORITE THINGS (1961/11/18 パリ)
3.BLUE TRAIN (1961/11/23 ストックホルム)
4.NAIMA (1961/11/23 ストックホルム)
5.IMPRESSIONS (1961/11/23 ストックホルム)
6.MY FAVORITE THINGS (1961/11/23 ストックホルム)
DISC 2
1.Mr. P. C. (1961/11/25 ハンブルグ)
2.MILES' MODE (1961/11/25 ハンブルグ)
3.MY FAVORITE THINGS (1961/11/25 ハンブルグ)
4.NORMAN GRANZ INTRODUCTION (1962/11/17 パリ)
5.BYE BYE BLACKBIRD (1962/11/17 パリ)
6.THE INCH WORM (1962/11/17 パリ)
7.EV'RY TIME WE SAY GOODBYE (1962/11/17 パリ)
DISC 3
1.Mr. P. C. (1962/11/17 パリ)
2.MY FAVORITE THINGS (1962/11/17 パリ)
3.THE INCH WORM (1962/11/17 パリ)
4.Mr. P. C. (1962/11/17 パリ)
5.NAIMA (1962/11/19 ストックホルム)
DISC 4
1.TRANEING IN (1962/11/19 ストックホルム)
2.BYE BYE BLACKBIRD (1962/11/19 ストックホルム)
3.IMPRESSIONS (1962/11/19 ストックホルム)
4.SWEDISH INTRODUCTION (1963/10/22 ストックホルム)
5.TRANEING IN (1963/10/22 ストックホルム)
6.Mr. P. C. (1963/10/22 ストックホルム)
DISC 5
1.NAIMA (1963/10/22 ストックホルム)
2.THE PROMISE (1963/10/22 ストックホルム)
3.SPIRITUAL (1963/10/22 ストックホルム)
4.IMPRESSIONS (1963/10/22 ストックホルム)
5.I WANT TO TALK ABOUT YOU (1963/10/22 ストックホルム)
6.MY FAVORITE THINGS (1963/10/22 ストックホルム)
DISC 6
1.Mr. P. C. (1963/11/1 パリ)
2.LONNE'S LAMENT (1963/11/2 ベルリン)
3.NAIMA (1963/11/2 ベルリン)
4.CHASIN' THE TRANE (1963/11/2 ベルリン)
5.MY FAVORITE THINGS (1963/11/2 ベルリン)
DISC 7
1.AFRO BLUE (1963/11/2 ベルリン)
2.COUSIN MARY (1963/11/2 ベルリン)
3.I WANT TO TALK ABOUT YOU (1963/11/2 ベルリン)
4.IMPRESSIONS (1963/11/4 シュトゥットガルト)