JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

愚息からの電話

2006年07月30日 | m-o

関東まで梅雨が明けましたね。我が地方も、ここ三日ばかりそこそこの青空ですが、梅雨明けはまだなのでしょうか???
今日の最高気温は24.8度・・・あはははは、こりゃ梅雨明けどころか夏じゃないですね。
それでも、遠くでこの地区のお盆行事に欠かせない踊り囃子の音が聞こえます、きっと練習の真っ最中なのでしょう。

涼しい休日をゆっくり過ごしていると、珍しく息子から私ご指名で電話がありました。
「お父さん、カムイ伝って知ってる?」
いつもながら唐突な質問です。
友人になぜかこの手のマンガ・マニアがいるそうで、その友人から『カムイ伝』を借りて、はまってしまったそうなのです。
「このマンガ、お父さん世代のマンガでしょ?」
「う~ん、お父さんはその世代よりは、すこし若いかな」
「へえ~、そうなんだ、じゃ電話替わって」
「なんじゃい、それで終わりか?」

『カムイ伝』といえば、この作品のために月刊漫画誌『ガロ』が創刊されたという、白土三平の代表作であります。私が『ガロ』をよく読んでいたのは、1970年代ですから、『カムイ伝』全てを連載中に読んだ世代よりは、いくぶん若く、週刊少年サンデーに連載され、アニメ化にもなった『カムイ外伝』のほうが、リアルタイムだったように思います。
それでも、『カムイ伝・第一部』は読破しました。なぜだろう?どうしてだろう?
それは、ジャズ喫茶に、この『カムイ伝』を置いてあるところが多かったからではないでしょうか?

『カムイ伝』にせよ、『ガロ』にせよ、当時のジャズ喫茶に集まるヤカラには、よく合った代物だったのかもしれません。まぁ私もそんなヤカラの端くれだったのでしょうけど(笑)
あの頃は、音楽に、本に、先輩に、友人に、そしてマンガにまでも、私は大きく影響を受けていたんですね。そんなことをふと思い出していました。

これは、きいた話ですが、法政大学の田中優子先生が『カムイ伝』をテーマに講義をされているとか。現代の学生たちは、『カムイ伝』をどうとらえるのか、少々興味があります。
しかし、残念ながら、我が愚息があの『カムイ伝』を読んだからといって、なんらかの影響を受けるとは、まったく!思いません。(笑)

そういえば、マンガもずいぶん長い間読んでいませんね。こんど久しぶりに読んでみようかな、でも、何を読んだらよいものか?お勧めがあったらだれか教えてください。

さて、今日の一枚は、なんとなく当時の『ガロ』に流れていた反骨心を思い起こし、ミンガスにしてみました。ミンガスは取り立てて大好きといったミュージシャンではないのですが、この「MINGUS AH UM」は、そこそこ聴いた一枚です。
個人的には、2曲目、レスター・ヤングに捧げた「GOODBYE PORK PIE HAT」がお気に入りです。
今日の話の流れからいくと、7曲目「FABLES OF FAUBUS」のお話ということになるのかもしれません。でも、以前にこのログか、「ジャズ四方山話」で書いた記憶がありますので、今日は止めておきます。
ともかく、反骨に関しては、ジャズ界でこの人の右に出る人はいない、これは間違いないでしょうね。当時のジャズ喫茶に集まるヤカラは、そんな精神も大好きだったように思います。

MINGUS AH UM / CHARLES MINGUS
1959年5月5,12日録音
CHARLES MINGUS(b) JIMMY KNEPPER(tb) JOHN HANDY(as,cl) SHAFI HADI(as,ts) BOOKER ERWIN(ts) HORACE PARLAN(p) DANNIE RICHMOND(ds) WILLIE DENNIS(tb)
1.BETTER GIT IT IN YOUR SOUL
2.GOODBYE PORK PIE HAT
3.BOOGIE STOP SHUFFLE
4.SELF-PORTRAIT IN THREE COLORS
5.OPEN LETTER TO DUKE
6.BIRD CALLS
7.FABLES OF FAUBUS
8.PUSSY CAT DUES
9.JELLY ROLL