毎日のできごとの反省

 毎日、見たこと、聞いたこと、考えたこと、好きなことを書きます。
歴史、政治、プラモ、イラストなどです。

日本は集団的自衛権を行使していた

2014-06-07 13:59:39 | 国防

 日本は集団的自衛権を行使したことがある、と言ったら意外だろうか。そもそも、日本が昭和二十年の八月十五日以後戦争に参加していない、というのは国際法に無知な所以である。参戦とは、直接に戦闘に参加するだけではない。参戦国への軍需物資の提供、基地の提供はもちろん、参戦国の軍隊の通過を許してしまうことさえ、国際法では戦争に参加していると見做される。

 戦争に参加しない中立国の要件とは、中立を守れること、すなわち交戦国の軍隊の通過をすら排除できることである。永世中立国のスイスが実は重武装である原因のひとつが、中立を守るためである。こう考えれば、日本が朝鮮戦争やベトナム戦争に参加していなかった、とは言えないのである。両戦争で日本は基地提供と軍需物資の提供を行っている。戦闘に参加していなかっただけのことである。朝鮮戦争においては、機雷の掃海という準戦闘行為にさえ参加している。

 朝鮮戦争は国連決議による国連軍対中共と北朝鮮の連合軍との戦争である。米軍すなわち国連軍であったから、日本は国連憲章の集団的自衛権に基づき参戦した、と国際法上は解釈するしかないのである。それでは、北朝鮮も北ベトナムもなぜ日本を攻撃しなかったのか、と。皆さん勘違いしてはいませんか。両国とも日本を攻撃したくても攻撃する能力がなかっただけなのです。

 米国民は、真珠湾攻撃が行われるまで、第二次大戦への参戦に反対であった、というのは常識であるが、大間違いである。ルーズベルト大統領は、英国が危機に追い込まれると武器貸与法を作り、大量の武器弾薬を英ソなどに供給した。それ以前から英国に大量の駆逐艦を提供するなどして、援助していた。それどころか、軍需物資を輸送する船団を攻撃しようとする独潜水艦を攻撃した。これらのことは、米国内秘密でも何でもなかった。公然と報道され、議会でも議論されていた。しかし、マスコミも米国民も戦争になるから反対だと言わず、大勢は政府を支持していた。これは反戦国民のすることではない

 日本が戦後高度成長をすることになった切っ掛けは、朝鮮戦争による「朝鮮特需」であることは常識である。特需とは「軍需物資」の隠語として発明されたものであるのは、いかにも日本的です。経済大国日本も朝鮮戦争、ベトナム戦争のおかげなのである。ちなみに、戦前の米国の国際法の大家は、経済制裁は戦争行為であると公言していた。イラクがクェートに侵攻し、クェートから撤退しなければイラクを攻撃すると、米国が宣言すると、反戦団体は経済制裁で充分ではないか戦争はするな、と言っていたが、戦争と経済制裁は五十歩百歩なのである。北朝鮮に対する経済制裁もかく考えなければならない。戦争する覚悟なくして、経済制裁などしてはならないのである。

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿