6丁目のつぶやき

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世界文化遺産 橋野鉄鉱山

2018-07-03 | 風景
2015年ユネスコ世界文化遺産
岩手県釜石にある橋野鉄鉱山


江戸末期日本の産業革命遺産の一つで
現存する日本最古の洋式高炉跡
この高炉を作らなければ
製鉄、製鋼は出来ず
欧米列強の大砲には勝てないと・・・

こんな山奥に何故こんな施設が
出来たのか?

まず豊富な鉄鉱石


それを溶かす燃料の木材
高炉建設資材の花崗岩


フィーゴに必要な水車の川水
そして釜石から盛岡に通ずる峠道
等々立地条件が当時として
最適な場所だった


銑鉄1トンに対して木2トン
体積にすれば10倍以上の木材が
燃料として必要
それを木炭に変え
鉄鉱石を砕き
木炭と混ぜて高炉で熱して溶かす
牛馬と共に
作業する人が1000人と・・・

高炉は燃やし続けなくてはならず
しかも高炉の
耐火レンガは1ヶ月しか持たなく
3ヶ所ある高炉を順次休んで積み替える
それもすべて手作業で・・・


銑鉄を作るのに大変な労力を
費やした事などなど


埋もれている鉄屑、耐火煉瓦


倒壊した高炉の花崗岩


番所、長屋等々の建物基礎


安全を祈る神社


所々に露出した大きな花崗岩


そのほぞ穴の痕跡


ここより離れた頂上付近の採掘場

鬱蒼と茂る樫、ミズナラ等々
現地で実際に目で見て
聞いて理解できた

江戸末期から明治初めの
時代背景の中で
家にも帰れず
山奥で寝泊まり
携わった人々の奴隷のような働き方

そしてやがてコークスの出現で
急速に衰退し山に埋もれて行った
橋野鉄鉱山

当時の苦しい働きにおもいを馳せ
近代日本の源流が
確かにここに有る
世界文化遺産だと・・・

先人の知恵に
あたまが下がり
また誇らしく思った

それにしても
ボランティアの方の
時代背景と立地条件
を加えた説明が
想像力を働かせ感激した



コメント (1)
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