褒めまくる映画伝道師のブログ

映画の記事がメイン。自己基準で良かった映画ばかり紹介します。とにかく褒めることがコンセプトです。

映画 最高の人生の見つけ方(2007) 僕の最高の人生って何だろう?

2011年11月27日 | 映画(さ行)
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 もしも余命を宣告された時、残りの人生をいかにして過ごすか?実はこのようなテーマの映画はたくさんある。例えば我が国においては、黒澤明監督が約60年前に撮った生きると言う映画があった。この映画の主人公は余命を宣告されてから、今までただ漠然と、そして形式的に過ごしてきた人生を反省し、様々な境遇の人々と交流することによって『生きる』ことの意味に到達するストーリー。社会批判を絡ませながらもヒューマニズムを描き出したこの映画を撮った黒澤明監督は本当に偉い

 他にもドイツ映画でノッキン・オン・ヘブンズ・ドアと言う映画もあった。偶然に同じ病室に入院させられ、余命を知った二人の若者が、海を見たくなったという理由で病院を抜け出すが・・・これはかなり笑えた。残りの人生が少ないと知った時の、ちょっとヤケクソ気味で破天荒な行動を起こす様子は、僕も相通じる部分があった。しかし、この映画も生きることの意味を問いかけてくる作品に違いない。

 他にもカナダ・スペイン合作映画のイザベル・コイシェ監督の死ぬまでにしたい10のことと言う映画もあった。貧乏生活を強いられながらも幸せな結婚生活をおくっていた23歳の女性が、突如腹痛に襲われ病院で診察を受けると、癌に侵されており余命3ヶ月と宣告されてしまう。彼女はその事実を隠し、死ぬまでにしたい10のことをリストに挙げて実行していくストーリー。自分の死後も他人の人生は続いていくんだということを認識できる映画。個人的には人間は無責任な死に方をしてはいけないことがよく理解できた。

 さらにフランス映画でフランソワ・オゾン監督のぼくを葬ると言う映画もあった。主人公である売れっ子の写真家が癌で余命を宣告されて、なかなか死を受け容れることを出来ないでいたが・・・というストーリー。この映画は死を描きながらも、新しい命の誕生まで描いた素敵な映画。この映画のラストシーンは淡々と描きながらも感動的。特にホモの人には絶対にお勧め。

 これだけ同じテーマの映画がたくさんあると、余命宣告映画として新しい分野を作っても良さそうだと思っていたら、満を持してハリウッドが余命宣告映画の決定版とでも言っていいような映画を撮ったのが今回紹介する最高の人生の見つけ方です。暗くなってしまいそうなテーマでもユーモアを交えて楽しい娯楽映画にしてしまう点は、ハリウッド映画の真骨頂。
 そしてこの映画の凄いところが、前述した他の余命宣告ムービーの総まとめ的なところ。総まとめと言うよりパクってると言い換えた方が良いか

 さて今回紹介する映画最高の人生の見つけ方の内容とは
 1人は黒人で自動車整備士としてひたすら家族を養うために、46年間働き続けてきた男。学生時代は夢を持っていたが、生活という現実の前に今となっては学生時代に描いていた夢は何処へやらそして、もう1人が全てを自分の会社を大きくすることだけに人生の全てをつぎ込んできた男。そのために彼は家族を犠牲にしてきた。
 大きく異なる境遇、人生を歩いてきた2人だったが、彼らは癌で余命6ヶ月の宣告を受け、しかも同じ病室で一緒になる。最初は見知らぬ者同士で2人の仲も上手くいかなかったが、次第に心を通じ合わせる。このまま2人は同じ病室で死んでいくのかと思われたが、2人はある事を切っ掛けに人生最後のフィナーレを飾るべく、病室を抜け出し旅に出る。そんな2人が生きることにおいて最も大切だと気付く物とは何だろう
 ちょっとした観光旅行気分が味わえ、ちょっと雑学を身に付けることが出来るし、誰が観ても楽しめる最高の人生の見つけ方を紹介します

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 46年間ひたすら自動車整備士として、家族を養うために働いてきたカーター(モーガン・フリーマン)。彼は大学生の時は夢があったが、大学生の時に出会った今の奥さんであるバージニア(ビヴァリー・トッド)と結婚。それ以来妻や子供たちを養うという現実のために自ら本当にやりたいことにチャレンジすることをして来なかった。そんな人生に彼は少しだけ後悔している。

 また大富豪で自らの会社を大きくすることに全ての人生を捧げてきたエドワード(ジャック・ニコルソン)。仕事で多忙な人生を過ごしてきたが、彼は数回結婚生活に失敗してきた。今の彼には企業買収と有名ブランドのコーヒーを飲むこと以外に興味を持たなかった。
 そんな境遇、歩んできた人生が全く異なる2人だったが、余命6ヶ月の癌を宣告され、同じ病室に入院することになる。全く見知らぬ者同士だった2人は最初こそは仲良く出来なかったが、次第に心を通じ合わせるようになっていく。

 ある日のこと、カーター(フリーマン)がまだ学生の時に、哲学を教える教授から棺おけリストを作れと勧めるように言われたことがあった。棺おけリストとは死ぬまでに叶えたい事を全て挙げたリストのことだった。
 カーター(フリーマン)は入院してから棺おけリストの事を思い出し、叶えたいことをメモ用紙に書いていたのだが、そのメモをエドワード(ニコルソン)に見られてしまう。

 棺おけリストの事に興味を示したエドワード(ニコルソン)によって、2人は死ぬまでに叶えたい事を挙げていき棺おけリストを完成させる。そして2人は棺おけリストに書いたことを実行するために病室を抜け出し、壮大な旅に出るのだが・・・笑えるリストの内容と彼らが気付く最も大切な物とはぜひ映画を観てください



 特に目新しい題材でもないが、それでも大いなるユーモアがあり、アメリカ人が大切にしている物が描かれていて大いに感動できます。特にエドワード(ジャック・ニコルソン)がリストに挙げた最後の方に叶える出来事はとても良いです
 だけど生きる意味って何だろう?その問いに対する答えは死ぬまで解らないかもしれません
 原田君よ、せっかくお勧めしてくれたからブログに書いてあげたぞ

 監督はスタンド・バイ・ミーなどヒット作多数のロブ・ライナー。スティーブ・キング原作のホラー・サスペンスのミザリー、軍事サスペンスのア・フュー・グッドメンなども良いですが、個人的にはメグ・ライアン主演の大人の恋愛映画恋人たちの予感がお勧めです。

 そしてこの映画の売りは名優2人の競演が挙げられます
 エドワードを演じるジャック・ニコルソンは今さら説明する必要の無い大スター。名作がたくさんあり過ぎ。あえて、有名では無い個人的に好きな映画を挙げるとメリル・ストリープと共演した黄昏に燃えてと言う作品が良かった。他に巨匠ジョン・ヒューストン監督、キャサリン・ターナー共演の女と男の名誉はもっと評価されても良い作品でお勧め。他にショーン・ペン監督のプレッジはもっと評価されても良いし、ぜひ観て欲しいです。ホラー系が好きな人ならスタンリー・キューブリック監督のシャイニングをお勧めできる。

 カーターを演じるモーガン・フリーマンも説明する必要の無い大スター。彼の出演作品は名作多数、お勧め多数。彼の出世作であるドライビングMISSデイジーはお勧め。クリント・イーストウッド監督作品の許されざる者ミリオンダラー・ベイビーインビクタス/負けざる者たちはお勧めであり、観たことが無ければ今すぐにDVDをレンタルするなりして早く観なければならない。
 他に有名どころでセブンショーシャンクの空に。他に有名では無いところでは、ラッセ・ハルストレム監督、ロバート・レッドフォード、ジェニファー・ロペス共演のアンフィニッシュ・ライフ、ベン・アフレック監督のゴーン・ベイビー・ゴーンは名作に挙げてもいいぐらいのお勧めです

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4 コメント

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あすかぱぱさんへ (ディープインパクト)
2011-12-04 08:07:17
 ノッキン・オン・ヘブンズ・ドアは良い映画ですね。本当に何でも明るいのが良いですね
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こんばんは。 (アスカパパ)
2011-12-03 20:06:17
こういうケースを描いた作品は多いですね。
最近では、「ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア」1997年、ドイツ映画は、コメディ風に描いていました。そのリメイクである「ヘブンズ・ドア」2009年、日本映画は、青春路線を突っ張らせていました。
従来の日本映画に見られた暗さは無くなりつつあるように思います。いい傾向ではないかとも思ったりします。
返信する
けんさんへ (ディープインパクト)
2011-12-01 16:50:55
 けんさん、コメント&TBありがとうございます。アメリカ人はお金が大好きですから、どうしても今回のようなお金持ちを登場させてしまう設定になってしまうのだと思います。
 僕の場合もお世話になった人にお礼を言うことぐらいしか思いつきません。
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Unknown (けん)
2011-12-01 12:47:37
こういう作品を観ると、どうしても「自分だったら…」って考えてしまいます。
この映画の主人公はお金をもってるけど、庶民の自分の場合は…
結局「身の回りを綺麗にしておく」というあまり夢の無いものに落ち着いてしまいました(汗
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