褒めまくる映画伝道師のブログ

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映画  RONIN(1988) カーアクションが最高です

2019年06月10日 | 映画(数字、アルファベット)
 最近は毎日のように車による事故のニュースを聞かされるが、逆走している車を見かけるのは本当に映画の中だけにしてほしいものだ。そんな俺の願いが込められている面白いカーアクションシーンが観ることができる映画が今回紹介するRONIN。さて、日本人ならタイトル名から想像できるはずだが、まさに『浪人』のことを意味している。冒頭で浪人の意味がわからない人のために説明してからタイトルバックがドッカ~ンと出てくるオープニングが楽しい。
 さて、本作だがチョンマゲをした昔の日本人なんか登場しない。東西冷戦の終結により、自らの存在価値が無くなってしまった元スパイ、元特殊工作員、元軍人達をRONINというタイトル名で表現している。しかしながらソ連が崩壊したぐらいでは世界中から血を流す争いが無くならないのは、現在の世界を見渡せばわかること。本作においても使い捨て同然の元ナントカ達もカネの匂いを嗅ぎつけて暗躍する。
 何と言っても本作の見所は豪華キャストもそうだが、アウディ、シトロエン、ベンツ、プジョー、ベンツ 、BMWといったドイツとフランスを代表する車種による激し過ぎるカーチェイス。もちろん最近世間を騒がしているカルロス・ゴーンのルノーの車も登場する。これらの高級車が市街地、高速道路等で登場し、気前よくぶっ壊されていく様子はCGなんか使っていないので、迫力があり気持ち良い。

 それでは、カーアクションも楽しいが、銀のスーツケースを巡って奪い合いが繰り広げられるストーリーの紹介を。
 冷戦直後のパリにおいて。とっても綺麗な金髪ロングの謎の女性ディアドラ(ナターシャ・マケルホーン)の元にアメリカ人のサム(ロバート・デ・ニーロ)、フランス人のヴィンセント(ジャン・レノ)等、色々な国からそれぞれ特技を持った5人の男たちが集まってくる。彼らは今やフリーランスとなってしまった元スパイや元軍人達で、報酬欲しさに呼び寄せられてやって来たのだ。彼らが集められた目的は、ある人物から銀のスーツケースを奪うこと。武器調達を経て作戦実行となるのだが、その過程で集まった5人の中にド素人が居たり、裏切り者が居たり、別に銀のスーツケースを狙っているグループが居たりで、争奪戦の模様が展開されていくことになり・・・

 本作を最後まで引っ張るのが、銀のスーツケースの中には何が入っているのか?という疑問。多くの大人が欲しがるその正体を知った時に、観ている我々は大いに納得(?)する仕組みだ。更なる本作の特徴が怪しげな人物が次々に登場して、こいつは何者?と思って身構えた途端にサッサと退場していくこと。俺なんかは有名俳優のショーン・ビーンが早々と退場するのを見て、どうせまた後の方で出てくるんだろ、なんて思っていたら最後まで出てこなかった事にビックリした。色々と本作は驚ける仕掛けも施されていたりするのだが、一番のサプライズはショーン・ビーンの扱いの悪さだ。
 カーチェイスシーンが面白いのが一番だが、他にも色々なアクションシーンも楽しいし、パリやニースの風光明媚さが観光気分にさせてくれるのが良い。ロバート・デ・ニーロの撃たれた傷跡を治療するシーンでのジャン・レノの真剣な表情は何故か笑えたし、マニアなオジサンが語りだす好い加減な赤穂浪士の話は真剣に聴いて損した気分になったりする。大して重要でもないようなシーンでも妙に時間を割いて熱く描いているのが、個人的には楽しく感じる。
 えらい突っ込みどころが多い映画であるが、ジョン・フランケンハイマー監督の力技が良い意味で活きている。ラストで見せるロバート・デ・ニーロジャン・レノの男同士の友情が素敵すぎると、その時は大いに感動したのだが、もしかしたら俺って単純すぎ?!なんて不安になってきた。
 カーアクションが好きな人、車が好きな人、武器マニアの人、細かい部分は気にしない人、爆発するシーンが多い映画が好きな人、渋いオジサンが好きな人、金髪の女性が好きな人等に今回はRONINをお勧め映画として挙げておこう

RONIN [DVD]
ジャン・レノ,ロバート・デ・ニーロ
20世紀フォックス ホーム エンターテイメント


RONIN [Blu-ray]
ロバート・デ・ニーロ,ジャン・レノ,ナターシャ・マケルホーン
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン


 監督は前述したジョン・フランケンハイマー。骨太の豪快な映画を撮る肉体派映画監督。この監督のお勧めとして力技の連続の影無き狙撃者、男には自分の命よりも大切なことがあることを教えてくれる大列車作戦、刑事映画の傑作フレンチコネクション2、テロリストとイスラエルの諜報員との対決をド迫力で描いたブラック・サンデー等です。
 


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