ダンディな男が登場する映画で、パッと思い出す映画といえばハンフリー・ボガード主演のカサブランカ。あの映画はボガードの格好良さが際立っていたが、今回紹介する映画コンドルは幾人もの格好良い飛行機野朗が登場する。若いイケメンは俺の記憶では出てこなかった気がするが、友情、誇り、勇気、プロ意識、そして優しさを持ち合わせた男達が登場するが、この映画を観た人はきっと次のような感想を持つはずだ。『真の格好いい男とは、これだよこれ!』。
今の時代の感覚からいけば飛行機って安全じゃんと思ったりするが、この映画に登場する飛行機は危ない、危ない。なんせ本作が公開されたのが1939年だが、当時の飛行機の設計、管制塔、天気の見張り番の状況を窺い知ることができるが、この時代の飛行機を操縦するパイロット達はまさに命懸けという言葉がぴったり。本作に登場する可愛くて綺麗な女性達が『危ないから、もう飛ばないで』と泣きながらお願いしてくるシーンがあるが、それでも自らの使命感に奮い立つ男達は、空を飛び続ける。もしも俺がチョッとばかし可愛い女の子からそんなことを言われたら、何の迷いも無く飛行機に乗らずに女の子の方へ向かって走っていく。
さて、伊達男ぶりを遺憾なく発揮するケーリー・グラントとチャーミングなジーン・アーサーの恋の行方を中心に、パイロットが今もモテル理由がよくわかるストーリーとはいかなるものか。
南米の港湾都市バランカにおいて、ショウガールであるアメリカ人のポニー・リー(ジーン・アーサー)が船から降り立つ。そこで彼女は2人の男に誘われるように食事に行くのだが、その場所は航空会社兼レストラン。実は、その2人の男は航空会社のパイロットであり、航空会社と言っても郵便配達が主な仕事で非常に小さな会社だ。
良い感じになってきたポニー・リー(ジーン・アーサー)と航空会社の男達だったが、彼女は信じられない光景を見てしまう。先ほどまで一緒に飲もうとした男が、航空会社のマネージャーであるジェフ・カーター(ケーリー・グラント)から、いきなり仕事を命令され、飛行機に乗って離陸すると直ぐに濃霧に遭い引き返してくるのだが、着陸に失敗して死亡。
ショックで打ちひしがれるポニー・リー(ジーン・アーサー)だったが、ジェフ・カーター(ケーリー・グラント)はまるで何も無かったように、酒を飲み、その場に居たお客さんと大いに盛り上がる。冷酷非情な態度をとるジェフ・カーター(ケーリー・グラント)に対して当初は嫌悪感を持っていたのだが、次第に彼に惹かれていき・・・
こんな航空会社があったら事故ってばかりのような気がするし、最初の方で着陸に失敗して炎上している場面を見せ付けられているだけに、多く出てくる飛行機が飛んでいるシーンはなかなかスリルがあって楽しい。とくにアンデス山脈を越えていくシーンは非常に印象的だ。
ある者はもちろん仕事のために飛び、ある者は過去の自らの汚名を晴らすべく飛び、または友情のために飛ぶ。このような飛行機野朗を見ていると、なんだかとっても気持ちの良い奴ばかりで、やっぱり男には自分の命よりも大切な物が存在するということがよくわかる。
そして、ケーリー・グラントの台詞が格好良い。特に『俺は女には一度も頼ったことが無いし、これからも頼らない』なんて、いつも頼りっぱなしの俺なんかが聞くと、本当に心が震える。他にもラストのコインの使い方なんかは洒落ていて演出の妙を感じさせるし、脇役に至るまでキャラクター設定も抜群で違和感のある奴なんか出てこない。
メチャクチャ古い映画だが本作を観れば男の値打ちがよくわかるし、馬鹿なことに無邪気に、はしゃいでいる男の行動が理解できない女性が観ても、きっと楽しめる。豪快かつキメ細かいタッチの演出の両方を備えた稀な作品として映画コンドルは老若男女を問わずに万人にお勧めしたい
監督は名匠ハワード・ホークス。コメディから西部劇まで多く名作、傑作を連発してきた。他のお勧めはジョン・ウェイン主演のリオ・ブラボー。痛快娯楽映画の傑作西部劇です。
キャストでは本作でもコケティッシュな魅力を振りまいているのがジーン・アーサー。1930年代のハリウッド作品の名作に出演すること多数。特にフランク・キャプラ監督のオペラ・ハット、我が家の楽園、そして名作西部劇シェーンがお勧め。
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今の時代の感覚からいけば飛行機って安全じゃんと思ったりするが、この映画に登場する飛行機は危ない、危ない。なんせ本作が公開されたのが1939年だが、当時の飛行機の設計、管制塔、天気の見張り番の状況を窺い知ることができるが、この時代の飛行機を操縦するパイロット達はまさに命懸けという言葉がぴったり。本作に登場する可愛くて綺麗な女性達が『危ないから、もう飛ばないで』と泣きながらお願いしてくるシーンがあるが、それでも自らの使命感に奮い立つ男達は、空を飛び続ける。もしも俺がチョッとばかし可愛い女の子からそんなことを言われたら、何の迷いも無く飛行機に乗らずに女の子の方へ向かって走っていく。
さて、伊達男ぶりを遺憾なく発揮するケーリー・グラントとチャーミングなジーン・アーサーの恋の行方を中心に、パイロットが今もモテル理由がよくわかるストーリーとはいかなるものか。
南米の港湾都市バランカにおいて、ショウガールであるアメリカ人のポニー・リー(ジーン・アーサー)が船から降り立つ。そこで彼女は2人の男に誘われるように食事に行くのだが、その場所は航空会社兼レストラン。実は、その2人の男は航空会社のパイロットであり、航空会社と言っても郵便配達が主な仕事で非常に小さな会社だ。
良い感じになってきたポニー・リー(ジーン・アーサー)と航空会社の男達だったが、彼女は信じられない光景を見てしまう。先ほどまで一緒に飲もうとした男が、航空会社のマネージャーであるジェフ・カーター(ケーリー・グラント)から、いきなり仕事を命令され、飛行機に乗って離陸すると直ぐに濃霧に遭い引き返してくるのだが、着陸に失敗して死亡。
ショックで打ちひしがれるポニー・リー(ジーン・アーサー)だったが、ジェフ・カーター(ケーリー・グラント)はまるで何も無かったように、酒を飲み、その場に居たお客さんと大いに盛り上がる。冷酷非情な態度をとるジェフ・カーター(ケーリー・グラント)に対して当初は嫌悪感を持っていたのだが、次第に彼に惹かれていき・・・
こんな航空会社があったら事故ってばかりのような気がするし、最初の方で着陸に失敗して炎上している場面を見せ付けられているだけに、多く出てくる飛行機が飛んでいるシーンはなかなかスリルがあって楽しい。とくにアンデス山脈を越えていくシーンは非常に印象的だ。
ある者はもちろん仕事のために飛び、ある者は過去の自らの汚名を晴らすべく飛び、または友情のために飛ぶ。このような飛行機野朗を見ていると、なんだかとっても気持ちの良い奴ばかりで、やっぱり男には自分の命よりも大切な物が存在するということがよくわかる。
そして、ケーリー・グラントの台詞が格好良い。特に『俺は女には一度も頼ったことが無いし、これからも頼らない』なんて、いつも頼りっぱなしの俺なんかが聞くと、本当に心が震える。他にもラストのコインの使い方なんかは洒落ていて演出の妙を感じさせるし、脇役に至るまでキャラクター設定も抜群で違和感のある奴なんか出てこない。
メチャクチャ古い映画だが本作を観れば男の値打ちがよくわかるし、馬鹿なことに無邪気に、はしゃいでいる男の行動が理解できない女性が観ても、きっと楽しめる。豪快かつキメ細かいタッチの演出の両方を備えた稀な作品として映画コンドルは老若男女を問わずに万人にお勧めしたい
コンドル [DVD] FRT-296 | |
ケイリー・グラント,ジーン・アーサー,リチャード・バーセルメス,トーマス・ミッチェル,リタ・ヘイワース | |
ファーストトレーディング |
監督は名匠ハワード・ホークス。コメディから西部劇まで多く名作、傑作を連発してきた。他のお勧めはジョン・ウェイン主演のリオ・ブラボー。痛快娯楽映画の傑作西部劇です。
キャストでは本作でもコケティッシュな魅力を振りまいているのがジーン・アーサー。1930年代のハリウッド作品の名作に出演すること多数。特にフランク・キャプラ監督のオペラ・ハット、我が家の楽園、そして名作西部劇シェーンがお勧め。
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