ユダヤ系ギャングの半世紀に及ぶ友情、恋愛、裏切りを4時間近くのロングドライブで描き上げる叙事詩的ドラマが今回紹介する映画ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ。暴力、エロシーンが多いが、自らの青春時代を思い出させられるようなノスタルジックな気分に浸れる映画だ。今さらながら自分の過去を振り返ってみると、あの時の俺って本当に馬鹿だったんだな~と後悔させられるような自らの行動を色々と思い出す。特に俺と本作のロバート・デ・ニーロ演じる主人公の過去の思い出の共通点だが、「あ~俺はあの時騙されていたんだな~」ということ。しかし、本作のロバート・デ・ニーロは長い年月が彼を成長させたようで過去と真摯に向き合っているように見えるが、俺の場合は過去を愚痴ってばかりいるところに人間としての器量の狭さを感じさせる。そもそも、ロバート・デ・ニーロの場合は少年時代からギャングの素質を持っていたようで「あ~、何であの時、人を殺してしまったんだろ~」なんて悔やむことは一切しない。そのことからも如何に過去と向き合えるかっていうことが、人間性の優劣を知らさせられるバロメーターとなることが理解できるってホントかよ。
実用書を百冊読むよりも、人生について多く学べるギャング映画のストーリーの紹介を。
1920年代のニューヨーク、禁酒法が施行されていた時代において。ユダヤ系移民の子であるヌードルス(ロバート・デ・ニーロ)はマックス(ジェームズ・ウッズ)とひょんなことから出会い、仲間を集めて悪事を重ねていた。ヌードルスは人殺しの罪で刑務所に6年間服役するという時期があったが、彼らの友情や酒の密売、密輸の仕事は上手くいって大儲け。しかし、禁酒法が解禁されてしまってから彼らは資金源を失い、彼らの友情も次第にギクシャクしだす。
そんな折、マックスの提案で全米一の警備をほこる連邦準備銀行を襲撃する計画が立てられる。自分勝手な行動が目立つマックスに対して、何事も慎重なヌードルスはいよいよ対立。ヌードルスは警察に連邦準備銀行を襲撃する計画を密告する。その結果はマックスや仲間は警察に殺されてしまい、ヌードルスは裏切り者として組織から命を狙われることになり逃亡する。
それから数十年を経て、すっかり年老いてしまったヌードルスは再びニューヨークにやって来た。差出人不明の一通の手紙によってこの地に呼び寄せられたのだ。そしてヌードルスはあの時の衝撃の事実を知ってしまうのだが・・・
流石に本作を紹介するのを細かい部分も載せてしまうと恐ろしいほど長い文章になる。本当はもっと書き加えたい場面もある。たとえばこの映画から始まった美少女ブームの走りであるジェニファー・コネリーの出演している場面等。
実はこの映画は時間軸がバラバラ。ほぼ半世紀に渡るストーリーだがロバート・デ・ニーロが出てきたと思ったら、次に彼の少年時代が描かれていたり、また老人になったロバート・デ・ニーロが出てきたりの繰り返し。それは他の登場人物も同じ。少年時代と青年時代は同じ配役でも演じている人間は違うので、過去と現在のシーンで観ている者の頭の中で人物が一致しないと4時間近くが無駄に終わってしまう可能性がある。まあ、ロバート・デ・ニーロの場合は特徴であるホクロをしっかり注意して観ていると混乱することは無いと思うが、実はジェームズ・ウッズが演じているマックスの少年時代の顔をしっかり覚えておく方が肝心だとアドバイスをしておこう。
拷問のシーン、血がぶっ飛ぶシーン、ロバート・デ・ニーロによるレイプシーンのようなバイオレンスな描写が多いが、なぜか懐かしくなるような気分になる映画だ。それは1920年代の時代を再現したかのようなユダヤ人ゲットーの建造物を含めた風景が優れているのと、ビートルズのイエスタデイを含めた映画音楽の大家であるエンニオ・モリコーネの名曲が心に深くしみ込んでくるからだろう。
そして年老いてからのロバート・デ・ニーロが過去を振り返る台詞が本当に良い。長時間を見続けていて最後の方でテンションが下がるようなことがあったら観終わった後が辛すぎるが、いよいよ佳境に入ってから本当に良い映画を観ているんだな~ということを感じさせる。
しかし、個人的にはあのエンディングはどう解釈したら良いのか非常に悩む。まあ、観た人が自分なりに解釈したら良いっか。しかしクエンティン・タランティーノ監督の『パルプ・フィクション』のアイデアって本作から影響を受けているんだと今頃気づいた。ギャング映画が好きな人、ロバート・デ・ニーロが好きな人、人生ってこんなもんだよな~と達観したい人、実はセルジオ・レオーネ監督の遺作だったと気づいた人等に今回はワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカをお勧め映画として挙げたおこう。
監督はイタリア製西部劇をマカロニウェスタンとして世界に広めたセルジオ・レオーネ。激しいガンファイトと男同士の友情、対決が印象的な作品を撮るイメージがありあます。クリント・イーストウッドを世に送り出した荒野の用心棒が有名。クリント・イーストウッドが賞金稼ぎに扮した夕陽のガンマン、ヘンリー・フォンダ、チャールズ・ブロンソン共演のウェスタンがお勧めです。
実用書を百冊読むよりも、人生について多く学べるギャング映画のストーリーの紹介を。
1920年代のニューヨーク、禁酒法が施行されていた時代において。ユダヤ系移民の子であるヌードルス(ロバート・デ・ニーロ)はマックス(ジェームズ・ウッズ)とひょんなことから出会い、仲間を集めて悪事を重ねていた。ヌードルスは人殺しの罪で刑務所に6年間服役するという時期があったが、彼らの友情や酒の密売、密輸の仕事は上手くいって大儲け。しかし、禁酒法が解禁されてしまってから彼らは資金源を失い、彼らの友情も次第にギクシャクしだす。
そんな折、マックスの提案で全米一の警備をほこる連邦準備銀行を襲撃する計画が立てられる。自分勝手な行動が目立つマックスに対して、何事も慎重なヌードルスはいよいよ対立。ヌードルスは警察に連邦準備銀行を襲撃する計画を密告する。その結果はマックスや仲間は警察に殺されてしまい、ヌードルスは裏切り者として組織から命を狙われることになり逃亡する。
それから数十年を経て、すっかり年老いてしまったヌードルスは再びニューヨークにやって来た。差出人不明の一通の手紙によってこの地に呼び寄せられたのだ。そしてヌードルスはあの時の衝撃の事実を知ってしまうのだが・・・
流石に本作を紹介するのを細かい部分も載せてしまうと恐ろしいほど長い文章になる。本当はもっと書き加えたい場面もある。たとえばこの映画から始まった美少女ブームの走りであるジェニファー・コネリーの出演している場面等。
実はこの映画は時間軸がバラバラ。ほぼ半世紀に渡るストーリーだがロバート・デ・ニーロが出てきたと思ったら、次に彼の少年時代が描かれていたり、また老人になったロバート・デ・ニーロが出てきたりの繰り返し。それは他の登場人物も同じ。少年時代と青年時代は同じ配役でも演じている人間は違うので、過去と現在のシーンで観ている者の頭の中で人物が一致しないと4時間近くが無駄に終わってしまう可能性がある。まあ、ロバート・デ・ニーロの場合は特徴であるホクロをしっかり注意して観ていると混乱することは無いと思うが、実はジェームズ・ウッズが演じているマックスの少年時代の顔をしっかり覚えておく方が肝心だとアドバイスをしておこう。
拷問のシーン、血がぶっ飛ぶシーン、ロバート・デ・ニーロによるレイプシーンのようなバイオレンスな描写が多いが、なぜか懐かしくなるような気分になる映画だ。それは1920年代の時代を再現したかのようなユダヤ人ゲットーの建造物を含めた風景が優れているのと、ビートルズのイエスタデイを含めた映画音楽の大家であるエンニオ・モリコーネの名曲が心に深くしみ込んでくるからだろう。
そして年老いてからのロバート・デ・ニーロが過去を振り返る台詞が本当に良い。長時間を見続けていて最後の方でテンションが下がるようなことがあったら観終わった後が辛すぎるが、いよいよ佳境に入ってから本当に良い映画を観ているんだな~ということを感じさせる。
しかし、個人的にはあのエンディングはどう解釈したら良いのか非常に悩む。まあ、観た人が自分なりに解釈したら良いっか。しかしクエンティン・タランティーノ監督の『パルプ・フィクション』のアイデアって本作から影響を受けているんだと今頃気づいた。ギャング映画が好きな人、ロバート・デ・ニーロが好きな人、人生ってこんなもんだよな~と達観したい人、実はセルジオ・レオーネ監督の遺作だったと気づいた人等に今回はワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカをお勧め映画として挙げたおこう。
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監督はイタリア製西部劇をマカロニウェスタンとして世界に広めたセルジオ・レオーネ。激しいガンファイトと男同士の友情、対決が印象的な作品を撮るイメージがありあます。クリント・イーストウッドを世に送り出した荒野の用心棒が有名。クリント・イーストウッドが賞金稼ぎに扮した夕陽のガンマン、ヘンリー・フォンダ、チャールズ・ブロンソン共演のウェスタンがお勧めです。