褒めまくる映画伝道師のブログ

映画の記事がメイン。自己基準で良かった映画ばかり紹介します。とにかく褒めることがコンセプトです。

映画 ライムライト(1952) 生きる希望があふれてきます

2011年05月13日 | 映画(ら行)
にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村 映画ブログ
     
 人気ブログランキングに参加しております。クリックお願いします

 サイレント(無声)映画からトーキー映画全盛の現在まで映画の歴史は長いけれど、そんな映画史において現在でも色あせず人々の心に残っている映画監督としてチャールズ・チャップリンの名前が挙げられるだろう。
 彼が映画の中で見せるコミカルな動きやギャグの印象から喜劇王のイメージが強いけれど、いつまでも彼の作品が愛されるのは人間に対する限りない愛情が示されている点だろう。特に彼の映画のラストシーンにおいてそれは顕著に表われる。
 僕の最も好きなサイレント(無声)映画である街の灯における花売りの少女と浮浪者との再会場面、モダン・タイムスでは現代に悲観しながらも希望に向かって進む事を暗示させる男女2人の姿、独裁者においては暗雲立ち込める世界に向けて発するチャップリンの演説シーン。
 これらのラストシーンはまさに人間の素晴らしさを見事に描きだし、希望に満ち溢れている。

 そんなチャップリンが老齢に達し、人生の黄昏を描きつつも生きる希望を感動的に描いたのが今回紹介するライムライトこの映画を初めて観たのは僕がまだ20歳前後の時。その時の僕の感想は人間の老いの悲しみを表現した映画に思われ、明るく楽しいことばかりで将来について何の不安も無かった青春時代の僕には非常に不満な映画だった。この映画は若者向きでは無く、お年より向きの映画だなと
 ところが今回再見して、実は当時のこの映画に対する認識が間違っている事に気付いた。実は人生の素晴らしさを描いた作品であり、生きる希望に満ち溢れた映画だったことがわかったそれまで不幸なラストシーンだと思っていたのに、実はハッピーエンドだったんだと

 人生の最後を迎える老人を描くことによって生きる希望に満ち溢れた映画を作ってしまうとは、チャールズ・チャップリンの偉大さがよくわかる。人生の喜怒哀楽が抜群に上手く描かれているライムライトを紹介します

ライムライト コレクターズ・エディション [DVD]
チャールズ・チャップリン,クレア・ブルーム,バスター・キートン,シドニー・チャップリン
ジェネオン エンタテインメント


 第一次世界大戦前のロンドンにて。かつてはロンドンで芸人として観客を大爆笑の渦で巻き込み、超人気者だったカルヴェロ(チャールズ・チャップリン)だったが老齢に達した今では仕事もすっかり無く、過去の栄光は忘れ去られ、酒に溺れる毎日を過ごしていた。
 彼がアパート戻ってくると、ガス自殺を謀った少女を発見。間一髪で助けることが出来た。カルヴェロ(チャップリン)は少女が意識の戻るまで自分の部屋で介護する。その少女の名前はテリー(クレア・ブルーム)。彼女はバレリーナだったのだが、すっかり自信を無くしてしまい、自力で歩くことができなくなったことに自分の人生に絶望していたのだ。

 カルヴェロ(チャップリン)はテリー(ブルーム)が歩けなくなった理由が精神的な事である事を知り、彼女を叱咤激励する。カルヴェロ(チャップリン)は久々に舞台での仕事を得た。しかし、彼の舞台での劇は観客にも受けず大失敗。あっさり契約も途中で打ち切りになってしまい、彼は大きくショックをうけてしまう。
 ところがそんなカルヴェロ(チャップリン)を勇気付けたのが、再び歩くことが出来るようになったテリー(ブルーム)であり、彼女が逆にカルヴェロ(チャップリン)を叱咤激励することになる。

 カルヴェロ(チャップリン)とテリー(ブルーム)は劇団へオーディションを受けに行く。劇団においてテリー(ブルーム)は一躍大スターになるが、一方カルヴェロ(チャップリン)の方は劇団でも邪魔者扱い。劇団に所属していた才能のある若き作曲家であるネヴィル(シドニー・チャップリン)からテリー(ブルーム)は告白される。
 しかしテリー(ブルーム)はカルヴェロ(チャップリン)に対して恋心を抱いていたためにネヴィル(シドニー・チャップリン)の気持ちを受け容れることが出来なかった。

 カルヴェロ(チャップリン)はテリー(ブルーム)から結婚を申し込まれるが、彼は彼女とのあまりにも開きすぎる年齢差、テリー(ブルーム)はこれからバレリーナとしてスターへの階段を上っている途中であり、自分はすっかり落ち目になったしまった事を考慮して、カルヴェロ(チャップリン)は彼女から去っていく。

 やがて第一次世界大戦が始まり、ネヴィル(シドニー・チャップリン)は出征する。ロンドンに時々帰ってくるネヴィル(シドニー・チャップリン)とテリー(ブルーム)は何回も会っていたが、カルヴェロ(チャップリン)の事を忘れられない彼女はネヴィル(シドニー・チャップリン)と付き合うことが出来なかった。

 ある日、大道芸人としてその日暮らしをしていたカルヴェロ(チャップリン)とテリー(ブルーム)は偶然にも出会う。テリー(ブルーム)は自分の人生を救ってくれたカルヴェロ(チャップリン)の恩に報いるために、彼女は劇団に彼を出演させるように交渉する。

 カルヴェロ(チャップリン)はかつての仲間(バスター・キートン)と一緒に観客の前で舞台に立つが・・・感動的な人生のフィナーレは映画を観てください



 老いの心境に達してきた初老の男性とこれから輝く未来がまっている若き女性の台詞のやり取りが非常に印象的。年代、性別、境遇など2人の立場の違いは色々あっても、2人の人生において喜怒哀楽があるのは共通している。そんな喜怒哀楽をすべて人生の中で受け容れることの大切さが非常にわかります。
 そして名作には名曲が付きものですが、チャップリン自身が作曲した音楽が心に染みます

にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村 映画ブログ
     
 人気ブログランキングに参加しております。クリックお願いします




 

 







 

 

 





 
 

 
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする