褒めまくる映画伝道師のブログ

映画の記事がメイン。自己基準で良かった映画ばかり紹介します。とにかく褒めることがコンセプトです。

映画 捜索者(1956) 僕も何を探せば良いのかな?

2010年07月07日 | 映画(さ行)
にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村 映画ブログ
     
 人気ブログランキングに参加しております。クリックお願いします

 僕が好きな映画の分野に西部劇があるけれど、そんな西部劇の神様と呼ばれるのがジョン・フォード監督
 確かに彼は西部劇において駅馬車、荒野の決闘、黄色いリボンなど西部劇の名作は多々ある
 しかし僕のジョン・フォード監督の好きな映画は怒りの葡萄静かなる男わが谷は緑なりきのような西部劇ではなく、人情あふれる映画
 確かに『駅馬車』におけるクライマックスシーンのスピード感は他の映画には無いし、そして『荒野の決闘』なんかはアクションシーンよりもオー、マイ、ダーリン・・・オー、マイ、ダーリン、クレメンタインの音楽や踊りを入れた叙情的なシーンが真っ先に思い浮かぶ例えば騎兵隊三部作(黄色いリボン、アパッチ砦、リオグランデの砦)にしても、まさに豪快なアクションよりも僕の中では、戦場に向かう男たちを叱咤激励する強い心を持った女性たちの姿が彼の映画から思い浮かべるのである
  しかし、そのような叙情的、詩情豊かなシーンはむしろ先ほど紹介した人情あふれる映画において、その真価は発揮されているように思う
 そして今回紹介する捜索者が非常に評価の高い西部劇



 主演はジョン・フォード映画において、また西部劇の名作を語るとき必ずこの男の名前が出てくるジョン・ウェインまさにジョン・ウェインが画面に登場するだけで、これほど正義が様になる男は居ないと言っても過言ではあるまい
 彼に対する演技の評価は大根役者と言われるが、確かに様々な役を演じ分ける芸達者なイメージは無いし不器用な俳優だと思うが、彼の存在感はやっぱり数々の名作を生んだジョン・フォード作品に貢献しているのは間違いない
 そして、彼の映画において今回紹介する捜索者赤い河は、そんなジョン・ウェインが鬼気迫る悪役を見事に演じた彼の俳優としての代表作だろう
 それではジョン・フォード監督とジョン・ウェイン主演の映画史上最強タッグが放つ捜索者を紹介しよう

捜索者 スペシャル・エディション [DVD]

ワーナー・ホーム・ビデオ

このアイテムの詳細を見る


 南北戦争が終わって3年が経ち、南軍に従軍していたイーサン(ジョン・ウェイン)が、テキサス州の兄の居る家族の元に帰って来た
 兄夫婦とその長男のベン、ルーシーとデビー(ナタリー・ウッド)の姉妹がいたが、イーサン(ウェイン)はそんな兄の家族に出会って幸福感を味わう
 しかし、そこへかつてイーサン(ウェイン)がインディアンのコマンチ族に一家を襲われ孤児になってしまった、これまたインディアンのチェロキー族の血を持つマーティン(ジェフリー・ハンター)が兄夫婦に息子同然に育てられていたが、インディアンに対して偏見を持っているイーサン(ウェイン)はマーティン(ハンター)の事を嫌っていた

 ある日、隣人の牧場の牛がコマンチェロ族に盗まれる事件が発生するイーサン(ウェイン)はこの地区の牧師にして大尉であるクレイトン(ワード・ボンド)や、隣人の男たち、そしてマーティン(ハンター)を連れてコマンチェロ族を追いかけるが・・・
 実はコマンチェロ族の罠であり、男たちが居ない間にコマンチェロ族によってイーサン(ウェイン)の兄夫婦、息子のベンは殺され、ルーシーとデビー(ウッド)の姉妹はコマンチェロ族に連れて行かれる



 イーサン(ウェイン)を中心にコマンチェロ族を追いかけようとするが、数的劣勢のためにコマンチェロ族を追いかけることを諦める者が多かったが、イーサン(ウェイン)とマーティン(ハンター)、そしてルーシーの恋人の三人でコマンチェロ族を追いかけようとするが、途中でイーサン(ウィエン)はルーシーの死体を見つけてしまう
 そのことを知ったルーシーの恋人はコマンチェロ族の中に一人で突っ込んで行って死んでしまう

 イーサン(ウェイン)とマーティン(ハンター)は口争いが絶えないが、デビー(ウッド)を見つけるためにひたすらコマンチェロ族を追いかけるが、それは途方も無い月日を要す果てしない旅のようだった
 そして5年?の歳月が流れた時コマンチェロ族の中に白人の少女が居たとの情報をイーサン(ウェイン)は得るそしてコマンチェロ族のリーダーの名前がスカーと言うことも知る

 イーサン(ウェイン)とマーティン(ハンター)は、行商人の紹介を得てスカーと出会う事に成功するが、そこで2人が目にしたのはコマンチェロ族と同化してしまったデビー(ウッド)の姿だった
 スカーは殺害した白人の頭皮をイーサン(ウェイン)とマーティン(ハンター)に見せるスカー達のコマンチェロ族にとっても白人に対して恐ろしいほどの偏見を持っていた
 そしてイーサン(ウェイン)はインディアンへの偏見が強すぎ、彼は兄の娘のデビー(ウッド)を助け出そうとするどころか、コマンチェロ族と同化してしまったデビー(ウッド)に対して銃を向ける・・・ジョン・ウェイン演じるまさに究極の捜索者ぶりは映画を観てください

 西部劇の名作と呼ばれる作品だけれど、インディアンに対する人種偏見が見られるこの映画は本当に名作と呼ばれる価値があるのかな
 確かにインディアンが追いかけてくるシーンは『駅馬車』のクライマックスを思い出させるアクションシーンだったし、コマンチェロ族を追いかけるジョン・ウェインのインディアンに対する執念は凄いものがあり、観ていて確かに圧倒されるものがある
 しかし、どうしてイーサン(ウェイン)のインディアンに対する憎悪がこんなに激しいのか説明不足だから、非常に不可解

 しかし、そんなインディアンに対する偏見ばかり描かれているわけではなく、ジョン・フォードらしいユーモアを詩情豊かに謳いあげるシーンがたくさん観られる
 マーティン(ハンター)とローリー(ヴェラ・マイルズ)の男女関係はまさにジョン・フォード監督らしいシーン
 そしてラストシーンにおいて若い兵隊が訪ねてくるシーンはユーモアがあり、一歩間違えれば憎悪だけに満たされてしまいそうな映画において、このようなホッとするシーンを入れてくる所が、人情溢れるジョン・フォード監督の人間としての一面が見られる

にほんブログ村 映画ブログへ

人気blogランキングへ    
     
 人気ブログランキングに参加しております。クリックお願いします


 


 
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする