褒めまくる映画伝道師のブログ

映画の記事がメイン。自己基準で良かった映画ばかり紹介します。とにかく褒めることがコンセプトです。

映画 十二人の怒れる男(1957) アメリカの正義と民主主義のよさに心をうたれるね!

2008年03月11日 | 映画(さ行)
にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村 映画ブログ

 世界中を見渡すと、独裁者の存在する国というのはたくさんある。だいたいそういう国では、みんながイエスマンにならざるをえないか、またはその独裁者を倒して政権を握る。しかし、その独裁者を倒して政権を握ったつもりが、いつの間にかその人物自身が独裁者になっていく。
 しかし、民主主義の素晴らしさを、描いた作品がタイトルの十二人の怒れる男
十二人の怒れる男 [DVD]

20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント

このアイテムの詳細を見る


 内容はある一人の少年が父親殺しの犯罪で、次々と有力な証拠が出てきて、どう考えてもその少年には、不利な状況だ。もし有罪が確定されれば、死刑は確実
 そういう状況で、12人の男が陪審制のもと、12人の男が果たして少年は本当に有罪か、地道に調べていく。


 ちなみに監督はシドニー・ルメット(画像下)で、僕は未知への飛行評決のような社会派の監督としてのイメージが強い

 主演はヘンリー・フォンダ(画像下)いかにも真面目一徹を感じさせるイメージの強い俳優。特に怒りの葡萄シドニー・ルメット監督の、先程も挙げた未知への飛行のアメリカの大統領役は印象的だ。


 内容は17歳の少年が父親殺しの罪で問われ、色々な証拠や証言から誰が見ても有罪確実に思われた。
 12人の陪審員達が、別室に入り誰もが有罪だと思っているが、一人の男(ヘンリー・フォンダ)の、少年の命をたった5分で決めていいのだろうか?少しは議論をしませんか?と、他の11人が有罪確定と思っているところへ一石投じる。12人全員が有罪だと判断しなければ、この少年は有罪にならない。
 そうして、1つずつ地道に証拠や証言を確かめていく作業が、行われ。段々無罪ではないかと、思う人が増えてくる。
 12人の素性の全くわからない者同士の中に、偏見で凝り固まった人間や、議論は無駄の如く有罪に決まっていると思っている者、単に議論が面倒に思っている人間もいる。
 しかし、やがて証拠や証言が確証の持てない物ということがみんなわかり始め、最後は全員が少年は無罪だろうと判断するのである


 最初ヘンリー・フォンダも無罪だと確信しているわけではない事がポイントだね。もし最初の投票で彼も有罪の方を選べば、議論も為されずに少年の有罪が確定してしまう
 ここにアメリカの民主主義の素晴らしさと、イメージの悪い不良少年とは、全く関係が無い十二人の怒れる男達が議論することにアメリカの強さを感じる

 確かにアメリカ映画には法廷映画というジャンルがあってもいいぐらい、法廷サスペンス映画が多いが、この映画がその中でも群を抜いて一番の映画だと思う。
 
 殆どが密室の中で、しかもみんな汗をかいて暑い中議論している。そして途中で雨が降るが、ラストシーンでみんなが部屋を出て、外に出るときは雨が止んでいて、左右に分かれて帰っていくシーンは印象的な終わり方で良かった
 実はこの映画は見るのが2回目になるのだけれど、もう最初観た時の感動がよみがえってくるようだった。前回に見た映画(タイタニック)が評判ほど面白く無かったので、念のために用意しておいたこの映画は最後に僕の心の中に何か感じるものが、2回目もあった
 名作と云われる映画は何回観ても良いし、また新しい発見もあって楽しいね
 下記に、お勧めのシドニー・ルメット作品を紹介します。
未知への飛行 -フェイル・セイフ-

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

このアイテムの詳細を見る

 これは、米ソ冷戦時代の作品で核爆弾の恐ろしさを描いて降ります。この映画もヘンリー・フォンダ主演ですが、大統領役を演じていますが、本物の大統領よりも大統領らしくて良かったです。スタンリー・キューブリック監督博士の異常な愛情と、見比べるのもいいと思います。どちらが皆さんの好みに合っているでしょうか

狼たちの午後

ワーナー・ホーム・ビデオ

このアイテムの詳細を見る

 アル・パチーノ主演の銀行強盗ドラマ。実話をベースにしていますが、まさに小説よりも現実は奇なりといった感じの銀行強盗ドラマ。今にも切れそうなアル・パチーノの怖さが不気味ですが、何処かブラックユーモア的で、笑う映画ではないのに笑ってしまいそうになります。
評決

20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

このアイテムの詳細を見る

 アル中弁護士のポール・ニューマンが正義に目覚める。法廷映画の傑作でも、ラストシーンは納得行かない人もいるかな僕はホッとしたよ

にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村 映画ブログ

人気blogランキングへ    
     
 人気ブログランキングに参加しております。クリックお願いします


コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする