頭の中は魑魅魍魎

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『グアテマラの弟』片桐はいり

2014-01-22 | books
女優片桐はいりによるエッセイ。「わたしのマトカ」も非常によかったけれど、こっちも負けず劣らず。

だいぶ前に、弟が訪れたグアテマラを気に入って、語学学校の先生と結婚してしまった。そんな弟に会いに行く話が中心。せかせかした日本とのんびりしたグアテマラ。どっちが幸せか選ぶようなものでもないけれど、自分が暮らす場について考えてみるヒントにあふれている。

働けることが尊い国と、休めることが尊い国。その違いをのみこむには、わたしはこの国で、まだ少し日が足らなかった。

グアテマラの子供、特に男の子はレディーファースト、大人の男のように振舞う。その様がかわいくて、おかしくてたまらないのだが、それについては

思うに、彼らはきっと自分が子どもだということに気づいていないのだ。

柔らかいユーモアと優しい心、そしてものを深くと考える心がエッセイに全体に透き通る。

短篇のようにいくつものエッセイが詰め込まれていて、構成や言葉の使い方など凡百の作家以上のものがある。「靴と愛人」というタイトルのラストのオチには思わずうなってしまった。巧い。

あらためて、この人の内面てすごくいいなと思った次第。ごめん。内面以外については…以下省略。

今日の一曲

グアテマラ、と言えば、コーヒー。コーヒーと言えば、黒い。サンタナで「ブラック・マジック・ウーマン」



では、また。

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2 コメント

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Unknown (midori)
2014-01-22 15:26:42
こんにちは。
片桐はいりさん、素敵な方ですよね! エッセイを読んでいると、ホントに魅力的な女性だなと心から思います!

時々チェックしてるのですが、なかなか新刊情報がなくて‥なんだか淋しいです。
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こんにちは (ふる)
2014-01-24 14:24:53
>midoriさん、

はいりさんの新しいエッセイが出ないのは、

1.売れないから
2.本人に書く気がないから
3.書く時間がないから

2と3でしょうかね。よく練られた文章なので、脱稿するまでに相当手間暇がかかってそうです。だから、簡単には次の本は出せないのではないかと想像致します。
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