頭の中は魑魅魍魎

いつの間にやらブックレビューばかり

昨日の朝日新聞は面白かった

2009-06-06 | days

最近紙面を変えた各新聞の中は、一番良くなっているのは朝日新聞である。なかなか同じ日付の新聞を複数読む機会はないかも知れないが、お時間があるときに読んでみると色々と発見があるのでオススメしておきます。

昨日(2009年6月5日付朝刊)のを読んでいたら、

新しく始まったオピニオン欄で大きく「リーダー不在は時代の必然か」というタイトルで原彬久さん、小動物のような顔をした御厨貴さん、森見登美彦似の牧原出さんが対談している。これは毎回読み逃せない。昔は官僚出身の首相が理想を持って政治を行っていたのがプラザ合意以後自民党は利益配分の政党に特化してしまったと言う原さん。牧原さんは中曽根の頃から民営化規制緩和など権限のスリム化のときに生じる権力で指導力を発揮する政治に転換したと言う。論説委員の薬師寺さんは吉田元首相と鳩山元首相は究極のライバルで180度違う国家観を持っていたが、麻生と鳩山でスケールの大きい論争ができるかだろうかと疑問を呈する。その後、知事出身者が首相になるべきでないかという意見が出たり、非常に刺激的で面白かった。


また週刊首都圏という新しい頁には「結婚式にも『親友』も派遣 代役ビジネスが人気」とある。結婚式に金を払って業者が出席するという商売。新郎新婦が派遣社員なので職場の人には式への出席を頼みにくいとか来賓として招待したゲストがリストラで肩書きを失ったからというようなことが頼む理由だそうだ。


しかしである。結婚式に会社の同僚という「立場」の人が出席していないといけないとかカッコ悪いということはないだろう。むしろそんなつまらない嘘をつくほうがカッコ悪い。また肩書きがなくなってしまったらその人の人間としても価値までなくなってしまうわけではなかろう。また新郎・新婦側それぞれの出席者のバランスを揃えるなんてことは新郎&新婦という違う人間が持つコネクションなんだから無理に決まっているだろう。違う?


世間が守っているルールと自分が守るルールは必ずしも一致せず、また自分のルールを世間のルールに曲げたりすると生きにくくなる。しかしながら、世間のルールを守っていないと白眼視されるのでそれに耐えうるハートの強さを持っていないといけない。


理を説けば角が立つ。一般に迎合すれば流される。個を通せば窮屈だ。兎角人の世は住みにくい。



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