頭の中は魑魅魍魎

いつの間にやらブックレビューばかり

映画『ゴッドファーザー PART I』

2010-01-29 | film, drama and TV

年末だか年始だかにテレビでやっていたのを録画しておいた。

シチリア系マフィアのコルレオーネ一家。ドンのヴィト(マーロン・ブランド)のもとに結束するが競合他者との抗争は避けられない。大学を中退して戦争に行っていたマイケル(アル・パチーノ)が帰国した。麻薬を扱いたいという他マフィアと扱おうとしないコルレオーネのいざこざが血を血で洗う大抗争へと向う。

いやいやいや。まるで初めて観たようだった。何回か(テレビ放送やビデオで)観ているはずなのにストーリーを何一つ覚えていないということに軽い眩暈がした。

しかし3時間もあるのに、全く飽きさせない。面白いし考えさせられるし感じさせる。ベスト映画の上位に常に入っているのも当然と言えば当然  (私のフェイバリット映画オールタイムベスト10には入らないけど。ちなみに、今でも昔と変わりなく入るのは「博士の異常な愛情」「時計じかけのオレンジ」「ビッグ・ウエンズデー」黒澤の「生きる」だったりする。「ビッグ・ウエンズデー」が好きだと言うと意外だというリアクションをされることが多い。別にいいじゃん)

話を戻す。コッポラの映像が変に凝っていないのがいい。もっと余計なテクニックを使っていたように記憶してたんだけど。若いアル・パチーノのほとばしる悪がいい。やや年老いたマーロン・ブランドの枯れた悪もいい。若い時のマーロン・ブランドはそれはそれはいい男だったのだが、なんて言うと小森のおばちゃまになったみたいだ。

ゴッド・ファーザーをめぐるエピソードで私が一番好きなのは、映画が公開されて、それを観たマフィア達が「マフィアはあのよう格好をするものなのか」と思ってゴッド・ファーザーの真似をしたという話だ。現実のマフィアはあんなにカッコよくなかったという訳で、フィクションが現実を先取りしたという意味で、なかなか理論が現実にはならないSF小説よりも上手だったのだ。

観終わって、(なぜか)いや(やはり)「仁義なき闘い 広島死闘編」と「スカーフェイス」が観たくなった。後そうそう。私は知らなかったのだが映画史上の名台詞に挙げられるのが

I'll make an offer he can't refuse.(彼が断れないようなオファーをするよ=脅迫しておいてやるよ)だそうだ。とりあえず暗記した。それと、私の十八番の物まねと言えばブログ読者はみな知っているだろう。そうそうマーロン・ブランドの真似。しかし今回驚愕の事実が判明した。誰もがクリソツというのはマーロン・ブランドの台詞。私が声をかすれさせて言う「ど~ん・こ~れぇ~うぉ~ね~」しかし、ドン・コルレオーネとは彼自身のことだからそんな台詞はないのだ。なんてことだ。従って次回からは上記のI'll make~を真似することにする。










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コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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同感です (sumomo)
2010-01-30 18:11:13
自分も二回目で見たときに初めてっていう新鮮感と今までない感動を覚えた。この映画part1は自分のベスト10入っている:)ちなみにpart2と3も見たけどいまいちでした(当社基準)。part2が一番!という友人もいるので見方人それぞれですね。
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人それぞれ (ふる)
2010-01-31 06:39:55
★sumomoさん、

昨晩PART2を2時間ほど観ました。
やはり何一つ記憶にありません。
まさか革命前夜のキューバが出てくるとは。
まさかヴィトの若い頃をロバート・デニーロが演じてたとは。
記憶も感性も人それぞれですね。だから面白い。
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